大晦日の空中戦・S氏二子局

昨年は元旦に受けて頂いたS氏からの申し込み。今年も有難うございました。

先ず序盤の空中戦を画像でお見せします。

黒思い切り拡大白消しは逃せない

勇気あるケイマ、ケイマの交換

ふんわり包む攻め・S氏らしさ

白の手筋決まった瞬間

序盤

         黒4は一長一短手。白5は初めて打ってみたが後で

        どう守るかが課題。左下は昭和定石でこの局面で有力。

        三々前に白11、黒12はキカシの気持ちだったが下辺の

        黒を固めているので損得微妙。右辺白25五線は四線より

        劣る面多い。直ぐに黒が打ち込みしてくれる方が嬉しい。

        黒26のように思い切り広げ白焼き餅を誘うのが良き作戦。

        左辺白33、35のツケ二段を向かい撃ったのが実戦。

左から包み込む攻めあり(参考に)

        黒1が下地案。右に力溜めて黒A・B方面に白を誘いつつ

        攻めるのが目的。利点は白×を牽制していること。

反対オシは振り変わり(黒良し

         実戦反対のオシだと黒×捨てて来ます。振り変わりは

         自信無かった。黒Aと打たれると箱形の地になります。

出にくい理由

        白1とは押せない。黒2切りに痺れる。黒8となりぎゃふん。

   封鎖保留し先に隅ツケ案(参考に)

        実戦は厚いので悪くないけど先に隅へ黒1ツケ策も可能。

        白が譲歩して受ければ中の黒a省けます。白1は黒2。

がっくりか、ちゃっかりか

        黒1は部分的に失着。見ての通り種石二子抜けてしまったので。

        局後伺うと「ガックリしましたがまだ序盤と気を取り直して。」

        S氏落ち込まず次へ切り替えました。本当に大事です。逆に私は

        黒のポカで大きく得したなと勝ちに近づいた気分。しかしもし

        黒が種石大事に打っていたら・・・

助ける図:実戦より良いとは言えぬ

         黒1、3なら黒×は安心だが白4、6にどうするか。

         白aを防ぐなら黒7だが後手だと左上白8に回られます。

         碁の不思議さ。実戦先手の方が簡明かもしれない。

左上隅・白どう打つべきか

        好手黒1、3に白上アテは不可。黒5、7に白の最善は?

左上白の最善策

        序盤だと気合悪く不可の白1ツギが地に辛く正解でした。

        黒2に白3、黒4を惜しまず決め白5二間が大きい。私は

        左辺が大きいと感じたけど黒6は双方の地が厚いのであまり

        発展性なきヨセ。白7、9となれば白かなり打てています。

        ◆黒6で右辺突入するでしょう。でも白5までは適切でした。

この図は白自身なかった

         最強は白1隅ツギです。余程打とうかと思ったけど

         黒2~白9の時に黒10、12が見えて却下。左の黒×を

         白イかロで捕獲出来ればGOサイン出るけど・・・

         回りの▲たち存在大きく自信持てなかったです。

最終図(黒Aが決勝点)

        いろいろありましたが後半はS氏の石に乱れ無し。

        黒のリードが15目切る場面が一つだけありました。それは

        中央黒A囲いの前の上辺黒イです。白ロと受けたが手抜きし

        中を白△と打てば地合い差は多少縮まっていたと思います。

        ◎お疲れ様でした。来年は『先』手合いを増やされて下さい。

        逆に私は二子なら白の名局と言える内容の碁を目指します。

        良いお年をお迎え下さい。