第一回の指導碁。台湾からお母様とセンターへ来られた少年との一場面です。
日本語が全く話させないとのこと。私も台湾語は出来ないので筆談と身振り
手振りでした。二子か三子選んでと伝えたら二子を選択。終えた判断では三子が
丁度良かったようです。ただこの碁は一瞬の一場面で白が第パンチ喰らう。
なおセンターの方が解読できない苗字とのことで下の名前での掲載です。
左上の黒は安全安定を目指されています。白満足のワカレだが
最終手黒34マゲが一貫して良し。『ここまでは手厚い二子』かと
思っていました。しかし右辺△に対して・・・
前図から黒は下辺~中にかけ相当厚く打っています。このとき
私の心境は二子より三子が良かったなと。白△に回り地合いは
白が追いつき抜いたなと感じていました。すると左辺黒1切り!
「やっと力出したか。」とあまり考えずに(先ず白正しい図から)
白2アテが最善。黒33ツギに左下白4~8と安泰目指します。黒9、
11が厳しいが白12と白×は譲る。黒13までなかなかの利益で黒リード
ですが小差なので終盤ヨセ勝負だったと思います。
深く読まず感覚で白1~11。しかし黒12、14が当然ですが
好手段。一気に白パニック。白15は策を含んでいましたが・・・
黒1を期待し白2~6でイとロを見合いにすればもう一勝負と
企んでいました。しかし少年は・・・
打たれたのは黒1出。正解です。続いて白4だと左上が取られて
しまう。泣く泣く白2に手入れした時に黒3が残念手。白4と
▲取れては後半勝負となりました。もちろん黒3で4なら黒勝利。
お疲れ様でした。今度来日するときに機会あれば嬉しい。そのときは
グンと上達して二子できつくなっていると期待しています。