今井七段は手厚さに戦闘意識が加わってきています。本局いきなり出現。
予想してなかったので慌てました。折衝一段落しいったん静かな進行へ。
長年指導していると棋風ある程度認識し展開予想出来ます。次は黒番ですが
左側を頑張るだろうと予想。ところが・・・聡明捨て石手法を打たれました。
三々にカタから今は珍しい昭和定石。三子局では有力。
続いて模様一辺倒はもろさあることを知っているから
黒24まで堅く打たれています。白25に黒26はこの一手。
白27と仕掛けてみました。遡り別法を紹介します。
もし私がカタ定石採用したら白の二つ目のスベリには
手抜きし黒1三連星を選びそう。白2は好点だが黒3を
用意しています。実戦黒2と比べ厚くないけど軽い。
続いて白イなら黒ロ。▲は喜んで捨てます。参考程度に。
右下白二間のカカリに隅コスミより黒1受けが魅力あり。
白2には手抜きし左下黒3と構えます。白2を譲ったことで
右辺へ黒イのカタが打ち易くなる利点あり。白ロ受けなら
黒ハ、白二、黒ホ、白へ、黒二と塗りつけます。下辺に白の
ワリウチ箇所無いので地でも模様でもという主張です。
一応左上▲昭和定石が微笑んでいる印象。
左上白▲カタは黒のオシを期待しています。逆手を取って
黒1という発想は如何でしょう。白2オシは黒3と繋がり
有難いと見る。これは黒の位が高く良い感じ。よって白▲は
重い手だったかもしれません。
左辺黒21までの実戦進行は上辺と左辺で実利得て黒成功。
一応次に白も中を厚く出来たので勝負はこれからですが。
右下白22は三羽ガラスの天敵で嫌らしい。その対応の前に
上辺黒17緩めで最強オサエはどうだったか触れます。
黒1オサエは白2と切る予定。黒3切りは白4と逃げて
『石塔シボリの筋』主張します。黒5と勝負選ぶと白6切り
黒a抜き。白bウチカキと進む。果たして・・・
進行図。団子にして白1と出たときに黒2、白3をキカシて
黒4トビが最善連絡手。白7とシノギ計るが黒8追撃です。
白シノいだとしても中の黒強く厚くなる。左上白地も10目は
減っているので黒は石塔シボリ迎え撃てました。ちと怖いが。
かなり進行し勝負所。いったん中を黒が出た手に強さを
感じました。白がオサエるか緩めるか先に伺う高級手。
緩みにくいので白2とオサエたのが実戦。黒3、5切り入り
非常に味悪いですがお手並み拝見と。実戦は黒7アテ、白8逃げ。
次の手を静かに待つの心境。たぶん黒から良い手はないだろうと
高を括っていたのですが・・・実戦は黒イ、白ロ、黒ハ、白二~
黒トまで進行。白として先ず先ずで安心し後半勝負となりました。
ブログ作成時に黒好手発見!それは・・・
筋と言うしかない黒1トビツケが正解。白に打つ手が
ないに近いです。もし白2切りなら黒3ハネ。白イなら
黒ロで困ります。白2が仇になり上の黒一子取れない。
この図は白×一団大ピンチ。白2で他の手は・・・
白2と対応すれば中一団は取られないが黒3カケに困る。
白4、6と逃げると黒7で▲が効きグルグル回しで取られ。
では白2だと?黒3カケに唸りそうです。白▲動けませんね。
◎決め手逃したけどヨセ勝負。途中見損じあって残念局に。
明日から5月。大会の準備やその他いろいろ大変お世話に
なりますがよろしくお願いします。
追伸:忘れるところでした。三羽烏への三々対応模範例を次に。
説明は省きます。図でヨミ取って欲しい。