平野氏三子局(下じょ会初登場)

   下じょ会に初参加の平野さん。先月の大会は六段出場で八段を破る快挙。

   プロとの指導碁は初とのこと。先ずハイライト場面を画像で。

黒番:平野氏渾身の次の一手

        左辺白が分断した所。「左中黒一団どう生きるのかな。」と

        伺っていたら・・・白を後悔させる一手放ちます。

立ち上がり

        黒4カケに珍しく白出切りを採用。黒12はありそうな手。

トビがお勧め

        黒1トビが普通だと思います。白2と止めたら黒3、5。

        白6、8進出に黒9勢力点を占めれば圧しています。

 黒番:どう打ちますか(白41に対し)

        馬の顔黒38に大会で観戦した印象・手厚さ感じました。

        じっと力溜めた手は後に働かせることが出来るかが鍵。

        右上白41カカリのとき棋風・棋力探れるなと楽しみに

        していました。実戦は私の第二希望手を打たれます。

右上から白を割りたい

        黒1最上手と思いました。同点を白に打たれるとの比較。

        白2と囲われても気にせず黒3と分断貫きます。白4と遁走

        したら黒5芯止めの攻め。左の▲が攻めで活用出来そう。

        もし黒1×など隅を守ったらガックリ。強くない三子です。

 実戦:右下馬の顔も優ノビ対応が適切

        右下から黒1馬の顔でした。この手も正解に負けず良い。

        ただし白三々への対応が大事。実戦は黒1、白2。そこで

        黒3ノビが適切でした。白44スベリは無視し黒5進出です。

        実戦の黒イ、白ロ、黒ハは堅い受け。悪手ではないが中盤は

        丁寧対応だと遅れることが多い。        

押し込まれたのは辛かった

        黒11と打ち込んだが右上黒が押し込まれ封鎖されました。

        黒23後手生きでは辛かったはず。白24とされ黒11一子が

        置いてけぼりになっています。ただその前の黒21を私は

        あまく見ていました。その理由は最後に

後半

       右下ワカレはほぼ五分むむっ強いなと認識変わりました。

       最後の勝負箇所左下へ移ります。あまかった手を指摘すると

       黒2黒23からツメたい。黒16は省きたい。黒20や22では

       黒23を決めるべき。褒める手は黒10、12の手順。黒18と

       割った手です。白27は失着でした。     

決めるべき箇所

        黒1、3なら白4は省けない。そこで黒5と割って

        左の白を攻める。右下鉄壁▲働きますね。

冒頭画像解答:実戦手

        左辺黒イ~白二となりシメシメと私。中の黒弱体です。

        ところが黒1と打たれギャー。」叫ばなかったけど

        ボヤキ出ました。白イとツグと黒ロ分断が成立します。

        全く自分の欠陥を見ていなかった。反省です。

        平野さんは流石です。良きタイミングで決行されました。

        ◆ただし検討での感想にあった白イツギで攻め合いになる

        可能性あり。左辺はせずに黒1ならベストだったでしょう。

この時点勝勢確立

        隣で今泉氏・長南氏指導碁も含む三面打ち。
        この時点で平野氏指導碁は負けを覚悟。実際は黒が何目

        くらいリードか。上の取られ白15目は損していますが

        地合いは黒15目まではリードしていないですね。

        ◎整地し白2目勝ちでした。中央のヨセで黒に4目ほど損が

        あったのが敗因だったようです。惜しかった一局。

        これからお世話になります。よろしくお願いします。