奥氏三子局

       『しんや会』は奥氏の発案でスピード開催。長南氏・加藤氏の頼もしい協力も

        有難く新たな指導碁会として開始しました。席亭奥氏が色々な企画を考えて

        頂き本当に感謝です。ブログ紹介した三人の方もお呼び頂き有難うございました。

       『置き石は原則として指導を受ける人の自由とする。』運営ルールの一つ。

         久し振りで二子局と思いきや三子での開始。プロは何子でも受けるシステム。

浮かび豪手

        黒2は初見。カカリでなく間合い計った手です。何となく

        シマリにくいので白3カカリだが黒4一間高バサミ。白5、

        黒6に白7はゆっくりを希望。ただ三々に受けない方が

        多く奥氏も黒8コスミツケ。白9と打ち久々の定石なるや

        思いきや黒10!びっくり。見たことない。この手は白7への

        追及。助けるならサガリだが打ちづらい。実戦の前に・・・      

一間高基本定石

        念のため先に基本定石を紹介します。黒1ツギ~黒9まで。

        この局面でも普通に思えます。実戦は振り変わりに。

実戦進行

        白4まで双方吾が道へと進行。共に痛み分けですが

        黒×一子ポン抜きなので白が若干良いワカレと思いました。

        黒5は隅確保と中央への働き。白6は黒一子寂しかろうと。

        高い黒7は昔からの奥氏棋風です。白8は対抗のヒラキ。

        すると黒8。四線へのカタは令和流で驚かなくなりました。

このラインは譲れないとの信念

        白7まで進んだとき中央かなと思ったが黒8。検討で

         「このラインは譲れない」と奥氏感想。同意します。

        攻める立場にならないかと白9ボウシ。そのとき黒10!

        白11と打たれ長考されました。黒10は少々問題だったか。

いったん割る柔軟策

        黒1といったん白を割る方が打ち易かったと思います。

        次に黒aを含んで白△へ圧力かかり黒bも狙えます。

仰天!剛腕分断

       黒1。3、5。この手段、浮かぶこと自体が並ではない。

       分断し大成功するかはわからないが非凡さ感じました。

       続いて第一感は白棒ツギでしたが・・・

奇麗な分断図・黒成功

       白1は黒2ノビとなり下辺黒石二つも連動した姿。白3

       省けず黒4と割って好調。×分断見て黒a点が利き筋。

実戦進行(白13豪手

        白1が最善と信じました。対し止めるのもあると思ったが

        黒2~6と力強さ継続。ただし下の黒一子痛んでいます。

        白7仕方ないが黒8切り。パンチかジャブかは不明だが

        気合良し。白9、11は怖さあるけど白の最強。黒12にも

        白13切り。お世話になる新席亭に乱暴ですがエキサイト。

        黒イ、白ロ、黒ハのシチョウが右上白A存在のために

        成立しないのが白の自慢です。遡って・・・

先にハネが穏当でした

         中を切る前に黒1ハネが手順でした。今なら白2~6。

         白を安心させているが切るなら先に準備して良かった。

         進行した場面。ここまで一応白がポイント得ています。

          「これからだ。」と思っていたら黒1切り。痛烈でした。

         数手前、白に油断あったが流石は会の実力者、鋭い!

黒番:強烈第二のパンチ炸裂

       白は一発目の黒パンチのダメージを最小で回復し各所をかなり

       荒らし追い上げ中。ただ仕留めたはずの左上に黒から好手段が

       伏在。気になっていたら中央を黒1?何だ。と思いつつ白2と

       出たら黒3出。「アッやばい。」ここで気づいたが白4アテは

       仕方ない。・・・次に黒イと黒四子助けたのが実戦。信じられ

       なかった。白ロとなりパンチ消滅で逆に黒へ跳ね返っています。

       何か錯覚あったとしか思えません。本当は黒5で・・・      

白ダウンKOの図

      黒1とノビ切りされていたら黒勝利確実だったでしょう。

      白2抜きよりないが黒3で白×数子『お前は既に死んでいる』状態。

      何が白悪かったか不明だがおそらく左下隅の荒らしが早かったか。

      なお左上ですが黒A(実戦で奥氏打たれます)に痺れます。

      蛇足と思うが説明すると白イの切りはロで困りますね。

      ◎惜敗局。初の開催で席亭としていろいろな気配り・気遣いが

      あったことと察します。軌道に乗ってきたら盤に集中ですね。

      これからもお世話になります。よろしくお願いします。