H氏厚み活かしたかった一局

  一昨日受けて頂いたH氏参加嬉しく感謝。S氏も笑顔です。この碁は黒厚みを

  どう活用・働かせるかがポイントでした。その点に注目し解説します。

  先ず序盤の気に入った一手を画像で。

白様の消しになかなかの黒様子見

    左辺白が消しを打ったときに3分は考慮されていました。打たれたのは

    下辺白への様子見手。良いなと思いました。左辺は黒が受けるぴったり

    した手がないとの判断ですが同意。もし白が下を受けたら一子に襲い

    掛かってきそう。続きは後ほど。では序盤から解説します。

堂々とした厚み勝負

    H氏の序盤は厚く打ち来たるべく戦いに備える手が多い。本局の左上の

    打ち方が正にそう。ただし白27消しが良い感じ。左辺黒14や前の黒6で

    一路高かったら文句なしですね。でもその場合白三々に入らないかな。

受けはぬるい

    もし私が受けるなら黒1。堅いけど白から良い手を全て封じています。

    ただもう一人の私は白2と打ちガッツポーズしそう。これは黒嫌か。

あまそうな進行

    黒が相手しないので取りあえず白1ツケ。黒ハネたら①二段オサエか

    ②フクラミか ③切り違い、どれかを選ぶ予定でした。

    黒1ノビは白2ピンツギで少々打ちにくい感じ。隅薄く見えたので黒3と

    察するが白4マゲ、黒5(疑問)と強化され白6に回る。白嬉しい進行。

    私が黒なら選ぶ図を次に示します。

連打には連打返しが本道

     気合で下辺破りたい。白2フクラミは黒3、白4も黒5でさほど

     白強くなっていません。白6動き出しは黒9と割り戦う。もし下の黒

     取られたら左辺白をお返しで取りましょう。実戦でも良い打ち方あり。

攻めに強い『一間受け』厚い形に導く【単ツケ】

    ここから実戦に相当役立つ内容なので吸収を。左辺は黒1と受ける一手。

    白イに黒ロでサバキ・眼形具合かなり封じています。そして注目は下辺。

    白2ツケに直ぐ黒aは不可単に黒3が形。次に黒aを匂わす。

    白4が本手だが黒5で厚くなります。白6と受ける余裕はないかも。

    黒7強襲が厳しい。前の▲たちが「俺らの出番だ」とほほ笑むでしょう。