幽玄の間V氏連勝なるかの二子局

     4月1日の10時10分一面設定にこの前受けたばかりの

     V氏からの申し込み。連敗避けるべく気合入れて臨みました。   

黒の次の手に注目

根拠奪うケイマ・そして堂々のトビ

手厚い受けで白を浮石に

        盤面ご覧下さい。よ~いドンの二子開始時よりも白が

        きつい感じです。それは全ての黒が手厚いこと白は

        上に弱石あるし左辺も弱い。下辺も確定地ではない。

        V氏素晴らしいが白に問題あったか。序盤から検討します。

 左下隅ケイマ受けは手堅い

       黒20はツケでしたか。と局後に質問ありました。私なら

       ツケると答えましたが味が残る。それを承知で打つかです。

定石はツケ・こうなれば実戦より良し

白の狙い筋・今は平気

        黒1ツケには白2ハサミツケが狙い筋。対し緩まず黒3と

        対応したい。白4ツギに黒5と遮断。ただし白6、8に黒9

        から13と的確対応出来ないといけない。これで隅の白味良く

        取れています。ただ白14、16の利き筋や攻め取り具合など

        終盤の注意力も大事となります。

この可能性は残る・直ぐは黒良し

       ▲に白1と連絡する可能性あります。黒2~白5まで必然。

       現在は隅荒らしても白×がひどく黒良し。ただ可能性は残る。

       以上優劣微妙ですが実戦の方が手厚く安心なのは間違いない。

厳しい黒の二段バネ

        白1~11までは相場でしょう。黒12ハネは素朴だが

        手厚かった。対し軽い気持ちで白13ハネだが問題手。

        黒14、16が好手です。白は部分に拘ってしまった。

         ◆白13でどう打つのが良かったか後の図で。実戦から。

二子ポン抜きで黒良し

       白1、黒2アテのときに手が止まりました。当初はツグ

       予定でしたが・・・重さと危険がある。そこで白3ツケ。

       しかし▲無視され黒A二子抜き!すこぶる厚くここまで

       の応接は明らかに黒が技ありです。白3でAとツグと・・・

先にツケ打ちたかった理由

       白1とツグと黒2ツギが良い手。白3連絡なら黒4と頭を

       ハネる。白aは黒×と切られ無理だが白×は愚形で悲しい。

       先に白イ、黒ロ交換あれば白aで楽。それが白の意図。

ブツカリは利かず封鎖され危険

        白3が利けば白4ですんなりだが黒4と封鎖される。

        白aは黒b、白bは黒aでシノギの目途はつかない。

〘白反省〗二子動かずが最良で互角

        私は欲張りなのが欠点。左上隅を荒らし生きたのだから

        黒ハネに△二子どうぞと白1が明るい態度でした。黒2に

        白3と中央トビで腹立ちません。下の白模様にも役立つ。

        『黒の勢力圏に打ち込んで隅を荒らしたうえ黒を攻めたい』

        黒が悪手を打ったのなら別ですV氏手厚くしっかり打たれて

        いるので無理なシナリオは棋理に反しています。

        

黒攻勢・次の一手は?

      黒1と抜かれガックリ。白2ハネに黒3は大人しく見えるが

      自身をガッチリ固めて心置きなく攻める意志が込められています。

      ここで考慮。上の白を補強すれば堅いが下へ打ち込みされ地合いが

      自信がない。ただ平凡に堅く囲うのは安心して攻めて来られる。

      

      そこで白4を捻出。下辺大きな白地?にしつつ右の黒二間へ少し

      圧力かけ中の白への応援との意図です。最善手でないと思うが。

      黒5~9まで伸びやかな攻めで攻勢。絡み攻めも狙えそうな雰囲気。

      しかしここの場面では攻めをいったん保留が良かった。下辺に・・・ 

V氏打ちたかった打ち込み

         この碁は黒優勢でしたが左下で黒4切りの見損じが痛く

        下辺に入りにくくなり流れが白へ向かって胸の惜敗。

        局後に下辺黒1と打ちたかったと伺いました。なので

        その変化を伝えたいと思います。幻の実戦開始。

        白2と右を守れば黒3ドカン。白4ツギに黒5、7、9が

        関連手筋で白困っています。右の白△が空しい。

コスミ封鎖へのシノギ

        黒1打ち込みに白どう打つか難しい先ず白2封鎖

        検討します。黒3と一つスベリ、白4に黒5とオス。

        白6と止めたら黒7、白8交換し黒9、11ツケヒキが

        賢く黒13まで完璧生きです。これは黒良過ぎる。

中一本応援手からの軽サバキ

        実戦だと白2と打ちそう。対しいったん黒3と上の白を

        攻めてみたい。白4は省きにくい。そこで黒5、7

        軽く逃げ出します。白8ボウシには黒9、11が呼吸。

        白12にいざとなればのコウを残し黒13、15トビ。

        白は攻める意欲無くしそうです。

右打ち込みの場合のサバキ筋

        参考までに右打ち込みも示します。黒3,白4、黒5は

        一つの筋。白6なら黒7,9です。これは都合良過ぎで

        白6で反発されそう。ただし黒aを見られ白も大変。

        ◆相手が上手なので黒5では謙虚に黒9カタが無難ですね。

        ◎以上です。またよろしくお願いします。