Ｋ氏三子局。本局は一手の力みで黒が打ちにくい展開に
なりましたが競り合いで大チャンス到来。
そのときの準備手が惜しかった。では開始。
前回画像場面に至る手順。白１、黒２は白模様には得だが
左辺白３と入るのでは黒４、６でマイナス交換。続いて白７
三々はどう見ても頑張り過ぎ。本当は８のツケくらいです。
黒10、白11のとき先手で黒12攻めは当然。私も打つでしょう。
ただし白13ツケが意外にしぶとい。（黒12で有力別法あり）
ブログ作成中に見えた手。隅の黒も強いと言えないので
一路控える封鎖。無理やりなら脱出どうぞというヨミも
含まれています。この後を検証します。
先ず白のゴリゴリ手段ですが全部受ける。白11オシは
シチョウ狙い。黒12、白13一本で黒14と中を打つのが
良い。この後、12を取ると左辺白は取られるでしょう。
多分ツケ切る。白２、４です。しかし黒５アテがきつい。
白イと逃げるか抜かし脱出するか。白は分岐点。
白１と逃げたら黒２～８までほぼ必然。白９も仕方ない。
ここで辺と隅を絡みで攻める手もあるけど黒10と顔を出し
「どうぞお辛い生きを。」が良き態度。中に代償十分の
黒地もつくでしょう。
白１と抜かすのは黒２ポン抜きが嬉しい。白３に黒４
ツケが典型的なモタレ攻め。白５遁走に黒６連打で
気持ちいい。黒一番良い図かもしれない。
実戦に戻ります。黒１、白２のとき取りあえず黒３急所へ
一撃したかった。
私の想定した図だとこうなりました。白逃げられるけど
左上隅を辛くして黒は確実に生きとなり待望の白模様へ
消しに向かえます。黒１、３は保険手。上の黒安心ですね。
なお黒イやロは保留です。決めてはいけない。
黒１カケは見た目無理。しかしそうでは無かった。
白２～６と一子取ったとき黒７が手筋。封鎖すれば
打てそう。白８抜きに黒９オサエが残念。考慮したかった。
白10ワリコミがあまりに痛打です。
黒１緩めなら封鎖完了。楽生きに見えたが意外に辛く
隅も辺も無条件生きを目指すなら白12まで。そこで勇躍
黒13消しに回ります。簡単に生かしたくない気持ち私も
わかるがここは盤全体を俯瞰し消しで手を打ちたかった。
左辺ずたずたになり大変な進行。白はニンマリ。ただ
黒にチャンスが訪れます。Ｋ氏の黒１～５は白６まで
効果無しとヨンでいたが良い手でした。気づいて来るなと
身構えていたときに黒７サガリ。白８でチャンス消滅。
隅△取りは小さくないが左辺荒らされた代償としては
物足りない。黒Ａを決行したらどうなったか。
黒１、３です。白４で破れそうだが黒５に白も考慮するはず。
一見白６アテが好手だが黒７ノビ。白イ、黒ロ振り変わりは
相場だが黒不満なかった。白がこの図不満とみたら・・・
白１、３が最強です。しかし黒４がきつい。私は自信無い。
◎お疲れ様でした。序盤には触れませんでしたが信念と
地の辛さ・実利。白模様への警戒・バランス感覚の良さを
感じました。また来月よろしくお願いします。
