連続で受けて頂いているK氏ですが今回は本来の手合いでの指導碁。
六か七子くらいだと思っていたので要望の九子は大変と認識。ただ全力で打つと
伝えました。今後に大事な一場面いくつか発見。早く伝えたい。
Hさんすみません。『H四子局』はこの後に掲載するので暫しお待ちを。
燃える気持ちで九子局は久々です。白5はボウシよりも難しい面あり。
白7、9は上手の得意技。黒10はアテが最強ですがツギも良い受けです。
白11は何とか黒を包囲との目的手。第一試験のようなもの。対し相手せず
黒12と引き締めで下は捨て石作戦との意図。それもあるが力を見につける
ためにどう打つのが良いのか図で伝えます。なお黒が捨てる態度を示すと
白は直ぐ取らず黒地削減した後に取りこむという阿漕な策戦を企みます。
左辺白15ツケには今後二間使うためにも是非良き対応を習得して欲しい。
先ず右の白網を破る手段を示します。黒1が一番のお勧めです。
白2とオサエたら切りもあるが黒3と力強くマガリます。対し
白4ノビなら躊躇せず黒5、7と分断決行。大事なのは白石を見る。
上に切りがあり白8が必要。先手なので補強も兼ねながら黒9、11。
コウにしたいと白12ならその策を挫く黒13オキが厳しい。二つの×を
同時に防ぐ術はなし。黒が力の勝利となります。
白4オサエなら黒5の単ワリコミがカッコ良い。白6ツギに黒7と
天元▲連絡。網破れて黒に対し失礼だったと白は反省するでしょう。
出切り分断が筋悪く見える方には黒1ツケを紹介します。白イなら
黒ロで易々進出となる。ただ白はいろいろ策を弄するでしょうね。
それを怖がらなければ可。シャープな黒1どうぞお使いください。
さて左辺二間への白ツケ対応を伝えます。二間へのツケ対策基本は
▲と▲を繋がろうとの姿勢が大事。よって正解初手はオサエ(ハネ)。
私は白2ハネ出しを予定していました。黒3と切ってツギが良き対応。
白6に二目の頭黒7、白8受けに・・・ここからも最善打って欲しい。
黒1堅ツギが最善。黒3封鎖が打てる。黒1でノビは切り味あり今一つ。
以下は想定例。自然に隅の地を得ている雰囲気感じればと思います。
K氏が心配なのは白2切り違い。過去に上手が多用しトラウマが残って
いる方はたぶん沢山います。一つ指針を伝えましょう。隅から黒3アテ。
対し白a逃げは黒bで嬉しい。白は捨て石で分断して来ます。
白4には黒5抜き、白6アテなら黒7ツギ。これは石の流れ。
『アテにはポン抜き、続くアテは梅鉢のツギ』これぞ二間切り違い定石です。
白8ツギとなり▲は裂かれました。ただその代償あります。黒9トビで
白10を促し黒11と打つのです。白が左辺得している間にいつの間にか
下の力関係は逆転。黒●は生気取り戻し△は寂しいい一石となっています。
キリ違いの多くは一方のみの利得はなく必ず何かしら得るものある。なので
避けず怖がらず『ツケられたら応じ切って来い』のスタイル・姿勢を。
実戦。黒はユニーク。白2は遮断目的手。黒3、5は良い手で左上が
豊満な模様。ここで大場先行の黒7は少し問題。左下守りが急場です。
右下白8に堅い黒9対応を見てこれは『コウ恐怖症』と認定しました。
先ず左下に触れましょう。
黒1サガリ守りが急務。つまらないように見えるけど白2本手なら
黒3スベリというおまけあり。白4なら黒5、7と惜しまず処分します。
▲取られたが白地は『ウナギの寝床』で大きくない。悠々と右上黒9です。
勝てる気しない九子局でしたがここでの応接でこなせるかもと思いました。
窮屈な姿でまだ眼形が不安。白11まで固まることで下一帯が起きな白地に
なる可能性と遠い左上の白一子が助けやすくなる利点もつく感じなんです。
覇気ある素晴らしい黒のシノギ対応を伝授します。目に焼きつけて下さい。
黒2オサエが絶対手。白3、5なら黒6と自然に外へ石が向かう。
白7が省けないので黒8トお洒落な連絡です。取られそうだった黒●が
生還し白へ感謝したいくらいですね。なお黒8は黒aも可。
白3には黒4、6、8が覚えて欲しいテクニック。白11と生きたとき
黒12が素晴らしい踊り出しです。白13に黒14と受けて×断点二つあるけど
白が切った方を取れば安泰します。
◎まだありますが今回はここまで。かなり伝えたので習得し
次の指導碁で活かして下さい。本日も有難うございました。