石原氏二子局序盤

   石原氏は先月勝利。やはり二子局連敗は痛いので気合入れて臨みました。

   本局は序盤が最大の勝負所だったので一場面徹底検証いたします。   

オシは私の得意技

「先生の得意技。」検討で長南さんの一言。手合でも使用あるが見抜かれています。

  確かにツケノビにオシは好きな手。この局面だと右上にカカった石を活かす意味でも  

  打ちたい感じ。対し黒の対応はたくさん。簡明・複雑・地の取り合い・戦いなどいろ

 いろ可能性あります。では初手から。

互先的香りの立ち上がり

       右下白1、3大ゲイマジマリに黒4、6は昔だと固めて味消しと

       判断されたが現代はキカシとのこと。昭和世代の私の感覚だと

       他の手もあるのにもったいなく感じますがドライです。

       左上白9カカリに黒イやロなら穏やかだが黒10シマリは石原流。

       右下白から右辺・下辺への発展を削ぐ意志と察しました。

緩い両ガカリ反発のハサミ

        白1大ゲイマの両ガカリは緩んでいるが変化合って面白い。

        対し外に顔を出せば普通だが黒2。白a封鎖どうぞとの声。

本道カケは地にあまく感じ却下

        白1カケが良かったと今は思います。でも対局中は黒2~

        6と地を持って治まられてあまく見えました。本手白7なら

        すこぶる厚いけど右上黒8(二刀流構え)が絶好点。

        戦い起こしたい白9打ち込みには黒10、12とサバかれそう。

        もう一つカケを懸念した変化あります。

振り変わりの可能性

        ハザマ黒2も気になりました。白9とまでり変わりになります。

        互角より少し白が良いと感じるが石原氏は必ず黒10と来る。

        捨て石サバキが得意な方。地が損でも気分良く打たれそう。

黒候補5通り

        左上は黒に委ね右上カカリを急ぎました。黒2、4

        ツケノビは良い手ですが別法もあります。白5オシは

        戦いや模様を意識した手。対し黒イ~ホと対応手は多い。

        多いということは悩むということに繋がります。黒考慮。

        ◆普通の両ガカリと違い白△が微妙な位置ですね。

 コスミツケ一間(単に一間)も有力

        ツケノビ以外に黒1、3や単に黒3一間も有力でした。

        白△から白イのオシなら黒ロで戦いになるが順調な歩み。

最強ハネ・武闘派にお勧め

        黒1ハネは必ず白2と切ります。黒3形には白4、6が

        最強手段。対し流れの黒aは不可。白イ、黒ロ、白ハの

        シチョウが成立。黒は二子助けて戦うことになるでしょう。

        緩まず戦い抜けば黒打てるが少し難しいので武闘派にお勧め。

長南案(簡明)

        黒aとハネずに黒1は検討時の長南さんの案。勢いは

        白2だが黒3と左辺白へ圧をかける。動きにくいと

        白4、6なら黒7かな。双方囲い合いの雰囲気で簡明。

澄まし顔で地で圧力も有力

        ▲オサエから▲鉄柱で隅確保もあります。黒イ・ロは二目の頭で

        悪いと主張されても「別に~。」澄まし顔で黒1、白2と限定し

        黒3、5と足早に打つ。二目の頭は見ずハネよ』の格言あるけど

         『完璧生き石をハネても響かない』との考えで有力だと思います。

        もし白aなら黒b。その進行白圧がり過ぎに見え私は自信無い。 

難解で黒心配ある進行

        考慮され黒1コスミ。白2ハネに黒3切りが目的。△取り込んで

        治まれば断然黒良しなので白4、6と抵抗。勢いと流れは黒7だが

        白8三々。見た目は白石が全部急所にあり黒苦しそう。

        結果的に黒1は問題だったようです。ただ次の手が大事でした。

棒ツギよりなかった

        手数伸ばす黒1棒ツギが肝要でした。白2と受けた時に

        黒石シノギには行かず黒3、5ツケ切りでのサバキが上策。

        白は妥協か、頑張るかですが・・・

左右で得。捨て石で打てた

        白1が最善です。黒2、4と一子取られるけど白7まで

        ▲取り込みます。そして黒8となりそう。黒の楽しみは

        ×断点直ぐではないけど後の戦いに必ず役立ちます。

        少しだけ白良しかもしれないが黒十分打てました。

変化:白やり過ぎ

        絶対打ちませんが白1、3の無理を示しました。念のため。

如何せん大きかった左上痛手

       コウで打開目指し捨て石を増やし利用・活用を考えたのが実戦。

       しかし白に余裕あり本局はうまくいきません。こういう日もあります。

       ◎連敗避けてホッとしています。最近の長南さんとの対局は先で五分

       成績で内容も評価。気合入れますのでよろしくお願いします。