K氏三子局

       幽玄の間対局数驚異のK氏。実戦力・勝負力はかなりのもの。

       本人も自覚しているが吾が身を振り返るが少々足りない面あり。

       ただとことん戦闘力つけてから安定力身に着けて良いと思います。

          先ず序盤を振り返ってみます。

きびきびした文句無しの立ち上がり

         左上白3、5上ツケノビに黒6カケツギ対応されたのは

         久々。ブツカリやツギもあるが簡明で良いですね。

         黒10打ち込みも積極的で賛成。白11は澄まし過ぎでした。

         以下黒30まで自然でありきびきびした進行。白31には・・・

二ヵ所がっちり治まり打ち易そう

        じっと黒1ノビは厚い手(後に中の白分断決行)白2受けに

        黒3は冷静で外へ出るより早治まりし白への攻め伺う。

        白4、6と左辺脅かしたが黒7と強気です。白8眼取りに

        期待したけども黒11、13の筋で見事に空振りしてしまう。

        左下に続き左辺もほぼ治まり形。白に全然地が無い序盤。   

右辺先行して良かった

         進行しました。黒は順調にに打ち進めています。ここで

         右辺黒1ヒラキならかなりのリードでした。左上白2が

         気になったようですが黒3で何事も無い。(イとロ見合い)

         実戦は黒2守り。白分断を見て一手損ではないが遅れました。

辺で治まるのが定石

        白が右辺開拓し右下黒へ白△と迫った場面。ここは補強

        優先したい。黒1と辺に二線ケイマが定石と言える手。

        2と3の点を見合いに早治まりが目的です。実戦は

        隅をオサエたため根拠奪われ白に楽しみを与える進行へ。

狙い多き時は安定策も優

         Kさんは守りよりも攻め手が先に見える方。左上方面の            

         白断点や黒二子動き出し、左辺ノゾキ分断などちらちら

         見えていたはずで良きこと。ただ相手の狙いを未然に防ぐ

         のも価値ある。伝えたいのは右下黒1三目の真ん中です。

         せっかくチャンスあるのに一歩後退ですけど相手に弱点

         多き時は守ってどこを補うか傍観するのも作戦も優です

腕力発揮

        黒7と動き出し力出しました。黒1カケは決行前の捨て石で

        準備手。白12まで右上黒へ影響あるぞと脅かしたら・・・一転

        左上黒15切り。隅を治まらせ微妙だが黒13~21がヨミ筋です。

成功した後は兵を引くのも上策

       白1抜きは凄い儲けだが黒2まで30目近い利益。褒めましょう。

       問題は右上隅ですが実戦は黒10まで完璧に生きています。

       力で地合いリード広げました。そこで狙いの白3急所一撃。

       黒4受けはかなり辛い。先に守りたい箇所だとわかるはず。

       白11に対し黒イ、白ロ、黒ハ、白二の進行なら安全でしたが

受けに手抜かり

       右下守らず左下を分断されました。結果は双方×を取り合う

       振り変わりになったのが実戦。白が10目は得したようです。 

       ヨセ勝負となったが右上白(17の六)サシコミに黒2?

       この受け早かったが・・・敗着です。

       正しくは黒Aで完璧生きでした。白△オキがあり

       黒イ・ロ・ハの三手が確実でないと二眼無いのです

       ◎地合いや何かに気を取られているときなど受けには要注意。          

       安易に近くを応じれば考えると危ない。これからは守りの

       良さも実感されますよう。幽玄の間定期指導碁に加わって

       頂き本当に有難うございました。良いお年をお迎え下さい。