大会対局の一場面(佐々木会長vs芥川氏)

      大会画像から少々のアドバイスと感想をお伝えしたく思います。

      佐々木会長と芥川七段の互先局から。先ず画像を。

黒に封鎖され右下に白手入れする瞬間か

    会長の手が右下にノビて封鎖された白一団を生きる場面でした。確か・・・

生きて仕切り直し 【黒番】

         白3まで目撃しました。後手ですが完璧生きなので辛くない。

         黒としては気分良いのですが盤全体を俯瞰して見ると黒地

         確定地は右下に約18目。白は右下プラス左下で10目あるので

         気分に酔いしれる場面ではない私なら次にどこに打つか。

         第一希望は黒A右上カカリ。次は左下黒Bオサエです。中の

            白へ黒C『耳』急所も魅力、黒Dも早く打ちたい箇所です。

カカリだと這いを打たれる

        絶好点右上へ黒1とカカリたい。ただ気になるのは左下です。

        白2這いは二線ですがデカい!隅の白強化と左下黒一団の眼形を

        奪い間接的に中の白への応援になります。黒3には白4補強が

         調子となる。黒5と眼を確かめると白6追及。もちろん黒は

        生きるが憂鬱な気持ちになりそう。影響は中にも。白イなど

        打たれたとき白×など生じてきます。よって考え直し・・・     

オサエコウなので利かない

         黒1とオサエたくなりました。しかし隅を受けてくれない。

         続いて白2と補強しそう。黒3はぬるいかな。ただ省いて

         同点を白に打たれると左上黒が薄くなります。続いて白4と

         シマられたら血圧上がりそう。左下隅は『黒先コウ』で

         白10に黒取り番です。でも白は捨てて上辺白a、白b連打で

         手を打ち満足しそう。左下の形ですが遡るとおそらく・・・      

  アテ決めずが定石(オサエが絶対先手)

         星からケイマに白1ツケ、黒外オサエ、白3ハネとなり

         黒4ヒキ、白5カケツギから出来たはず。ここまで正しい。

         続いてアテず黒6が肝要手。白7に黒8オサエが絶対の

         先手になる。白9手入れで一段落。なお黒イは必ず白ロと

         受けると限らない。コウなので。白9までが定石です。       

右下の可能性

        写して気になった点あり。黒1と眼を奪う可能性です。白2、

        4と分断され一見無理ですが黒5で隅の黒は生きています。

        白6切り反撃~以下は私の双方最強想定図。取りに行くのは

        黒に相当な危険が伴う。白8で先に白aワリコミ変化も。

        対局持ち時間40分。ヨミ切るのは至難ですね。 

ツケコシからの手順が安全

        白1ツケコシから打てば安全で実戦と同じく白5となります。

        なお黒2で遮るのは上の断点きつくなるので得しません。

        ◎佐々木会長勝利。久々の互先真剣対局で燃えたと思います。

        9日(土)の研究会もお世話なります。よろしくお願いします。

終盤画像です