この碁のポイントは黒模様へ白がツケたきたときの対応。実戦に必ず役立つので
しっかり伝えたい。先ず画像をご覧下さい。
上辺右へ白ブツカリしたところ。断点気になりますね。黒どう打ちますか。
左上黒6まで両ガカリの定番。白7オシは珍しいかな。
私は手合でも愛用していますがここで大抵手が止まる。
応手は黒10オサエが主流、二目頭ハネは戦いに、白1へ
ツケるサバキなど。実戦ノビはぬるめだが一番手厚い。
白9、黒10、白11と進んで次の手が大事でした。
黒1、3グズミ切りが正解。黒根拠・二つの白根拠を奪う手。
白4ヒラキなら黒5と一杯に詰め「まだ弱いですよ。」と主張。
また左辺黒Aで「厚みではないですね。」も面白い。
そこまでせずにと黒B澄まし顔、黒C手厚いマゲ、黒Dも優。
『グズミ切り』は評価高き事が結構あります。
左上はのワカレは白確定地+厚みが立派で白良しですが
四子局はビクともしない。右上白10カカリに黒11ハサミは
この一手ですね。白13三々は黒14~白20なら右辺星下黒は
あまいでしょうと言っているがそれは互先の話。黒21オシ
黒23押しつけ素晴らしく黒模様深くなりました。
◆山崎さんは模様築く作戦をかなり打たれます。ここからが
大事なので考え方を習得して下さい。白24ツケには・・・
ツケに対し黒応手は四通り。皆さんの第一感は?
「 ツケにはハネよ。」序盤早期なら適していますが 、中盤以降は
【相手が捨て石利用などサバキ求めているので調子与えぬ】黒1
ノビが良い場合多い。左右どちらも可。黒の強さを比べると
左黒外勢が強くない感じなので左白×動き封じたい。以下は一例
ですがじっくり厚い実利確保し白へ根拠与えず攻めて行きます。
右ハネは黒1は悪手ではない。ただ白2オサエにどう打つか。
しっかり打てればノビより勝る可能性ある。ヨミに自信あれば
採用して下さい。場合によっては白×切りに対し黒二子捨てて
右模様で勝負する作戦も視野に入れると良いでしょう。
実戦は左ハネ。白一子気になった山崎さんの嗅覚は正しい。
ただし白2としつこく来る。黒3ノビに白4の難癖です。
白の断点切る手あるが利用されサバキの調子生じそう。
◆じっとノビ対応を採用すればあまり悩まされません。
進行した場面。模様かなり値切られました。ただし白一団まだ
一眼しかない。回りの黒強いのでこれから。白1と広げた所です。
この一手と主張する絶対場面ではないが黒番でどこに打ちますか。
弱石放置し左白模様拡大は無理ありと伝えたい。なので
黒1ボウシ一撃。白がどう動くのか伺います。
白2なら黒3進出。攻めと消し兼ねたまさに一石二鳥。
白4に黒5トビ。白6、8は喜んで黒9とツグ。自然に
右下方面が黒模様化です。白10にはコツコツ黒11削減。
実戦は黒A削減。その道もあるけどこの図目に焼き付けて。
山崎さん選択は黒1。消し位置としては最適の位置でした。
ただ私は絶対に受けない。白2ボウシ一撃です。黒を攻めて
上の白一団強くし右下方面進出が目的。白8までシメシメと
思っていました。すると黒9切り違い。普通は危険な手だが
不思議と良い手段でした。考慮し俗な白10~14を選択したとき
黒1出がこの一手。白2に黒3と突き抜きます。白4となり
部分的に双方裂かれ形で五分。でも黒5マガリに注目。繋がる
手だが自然に上の白一団の攻めになっています。白6は逃げる
前に得をとの意図だが眼を取らず静かに黒7と構えましょう。
白8なら▲気にせず黒9守りまで。
◆この図になれば『山崎氏会心サバキ』と絶賛していました。
◎「囲碁は深く玄妙ですね。」山崎さんの口癖ですが私も常に
そう感じています。有益な内容だったので栄養補強し来月の
浦安碁会・24日(土)研究会もよろしくお願いします。