浅井六段三子局・自然優勢の好局

 浅井さんはじょじょに三子内容が良くなってきました。まだ勝利献上する気は

 ないけど本局は初勝利まで後一歩半だったと思います。先ず画像を。

下側偏在導いた良き立ち上がり

  左下、右下と白三々入った形ですが下側偏在で白今一つ。逆に黒はうまい。

白勢力での早治まり策

 

   左上であっさり隅で治まる簡明策を。腕上がっていると実感。

切りは賢明な判断

  重くし受けようとの意図を見破られズバ切り。かなり黒地出来ます。

右下隅、オサエの方向は?

         黒2ヒラキは浅井流。自分の好きな手・得意な型を

         何度も試みること賛成。安定感が増しますから。

         黒12一高バサミも年季(使用20年以上)入っています。

         両ガカリに黒14ツケは形。三々黒イとロ、選ぶなら?          

下辺裾空きあり

       黒1オサエは黒5まで部分的に良。ただ白6がタイムリー。

       ハサミツケで下は黒地にしにくい。ここは譲り大場に回って

       打てるけど実戦方向がお勧めです。

白勢力圏での選択は?

       黒1~13まで黒厚く、白は石の方向が不満でした。

       左右裾空きだけど逆に白が打つ手には感動ないのです。

       気分変えようと白14、16と見え張って黒の出方を待ちました。

       黒17カカリでは色々ある。次の二図もどうぞ参考に。

       白ハサミに黒イ、白ロ、黒ハもあるけど少々重い感じ。

模様胸張る手法(昭和的)

        左辺白ツメは次にボウシを見ています。黒模様を大事に

        するなら黒1ケイマ。白2なら黒3と負けないぞ宣言!

        白模様が大きく見えるけど黒ab裾空きあるので平気。

        昭和碁会では夢と力つく堂々勝負を教わりました。

サバキのブッツケ(令和的)

        小目から辺にヒラク令和ではツケが有力となりました。

        シチョウ良しならばGOサインされる方多い。白がどちらを  

        ハネてもオサエる要領。相手が誰でも意識せずですね。

  ハネ出し好手(シチョウに取りにくい)

       黒1、白a、黒3はツケ二段。早治まりしたいときに最適です。

       白4、6対応に一子捨てて黒7、9が肝要。力まないのが正解

       白10は好点だが素直に黒11。右辺白12にも黒13ツメと自然体。

       白14ツケには黒15、17で固まり厚い地確保。反面白は未だ薄い。

       ◆昔は白の言いなりを拒否し暴走する面あったけど不動です。

        ハッタリ白模様で勝負と白18ですが左上黒19、白20から

       黒21!白22、黒23。次に白aシチョウで取れるけども・・・

         しずらいことわかる方はレベル高い。その理由は

シチョウアタリで易々削減

        白1にはシチョウ承知で黒2と逃げる手がうまい。白3なら

        黒4カタが絶妙なシチョウアタリです。白5受けならば黒6

        ノビがまたもやシチョウアタリに。面倒だと白×抜きならば

        右下黒〇くらい堅くで十分。白模様は既に消えています。

ここまでお見事

         白1、3は黒×ノビ期待し白7と守る意図で黒数子孤立し

         無事に帰宅は至難。すると黒8切り。聡明な判断でした。

            捨てて白一子をもぎ取り黒14までは振り変わりですが

            簡明局面に。白15ツケには相手せず見合い好点の黒16!

      形勢判断すると少なく見ても右上分は黒優勢です。この後

        白策謀に嵌り残念局となりましたが本当に見事な内容でした。

                             次局こそ宮島さん伊東さんとの対戦でも期待しています。

        お疲れ様でした。来月もよろしくお願いします。