下じょ会:石原氏二子局・中空の要点

     17日下地じょ会から石原氏二子局。中盤での一手の重さに注目。

厳しい白二線オキ

        白が二線オキ打ったところ。かなり厳しい一手です。

        黒はどう打つのが良いでしょうか。

実戦:少し黒重くなりそうな雰囲気

        私は序盤工夫したくなるタイプ(白5)ですが、石原さんは

        サバキ求める棋風(黒8~12)で「右の黒一子どうぞ」の声。

        「否。」と白13オキ。黒の打つ手が結構難しい。

王道はトビ

        序盤は普通が一番ということ多い。黒1トビがお勧めです。

        白2と競って来れば堂々と黒3にトビたい。白4シマリは

        大きいが囲いの手。右上黒5は攻防+地所。黒持ちたい

 ブツカリが有力・連打し合いは黒良し

        黒の立場になり考えたら黒1ブツカリが浮かびました。

        左右を見合いにする発想です。白2なら黒3ハネ!

        これは明らかにサバけて黒良し。白はノビますが・・・

互角のワカレ

        白2立ちは黒3ツギが成立します。以下はほぼ必然の

        進行で黒a抜き、白bヒラキまでのワカレとなりそう。

        完璧生きに喜ぶか不満と見るか。右上白イ、黒ロの損な

        交換とは将来活用あるのでほぼ互角だと思います。

        実戦はこの図と比べ少々重い姿となりました。

上は白満足のワカレ白2はハネ出し)

       一子抜いたけどまだ不安残る。黒15まで少し白良しのワカレ。

       先手取り左下白16カカリ、黒17ハサミ、白18両ガカリと普通

       進行ですが黒19ケイマがなかなかの一手でした。本当は戦いを

       起こしたかったが白20、22と切り違い選んだのが実戦。

左下から左辺は五分のワカレ

       数手進行した場面。左下ですが白は黒×二個を取り、黒は

       白▲二個取る振り変わりとなりました。部分的に白良しだが

       絶好の左辺黒bヒラキに回れているので互角だと思います。

       右下白8カカリに黒9、白10キカシは機敏。その後の

       コスミツケは現代風。一昔だとハサミでしょうか。

       得意のサバキ手黒17じっくり白22まで対応。黒の出方を

       待ち作戦練る予定。ここで黒cなら至って普通でしょう。

       ただ下辺はキカシたので黒数子捨てて良いとの考えあり。

       実戦は私が次に打ちたと思っている所へ先着。機敏でした。    

素晴らしき二手

        右上ポン抜き黒1!デカかった。実利&厚みだけでなく

        隣の白を弱体化し、それが上の黒への応援となっています。

        白2補強は同点黒カケ防ぎ省けない。黒3補強は絶対手。

        白3狙っていたが楽しみを調子で削がれました。

        「下の黒どうするの?」と白4と攻めたときに黒5!

        天元ですがこの一手の名手だったようです。下の黒数子より

        上の白の方が物が大きいとの主張。白6は仕方ない。

        素晴らしき二手出ましたがこの次の手がそれを輝かせるための

           要の分岐点だったのです

幻の天空トビ

       検討で黒1、3を並べた時に石原さん逃した悔しさを強く

       感じられていました。捨て石が信条の方なので。黒×処分し

       上の白へ圧力掛ける。白4は意地だが黒5と右辺囲って

       白大変な碁形。何か補強必要だが冴えない手ばかりです。

          なお下の黒には黒a・bの先手利き黒イ・ロ策動味

       残っています。実戦は天元下の黒×救出へ活用としたが

       重い荷物抱える不本意な進行へ・・・

上の黒一団眼形厚い

        これは黒が素晴らしき天空手を打った場合の想定の一つ。

        白1は自身の連絡黒眼形の脅しですが右側黒2の無視が

        可能。白3、5工作から白7と逃げ出され一見危険に見え

        ますが黒8がシノギの好手。白9眼取りには黒10を用意。

        黒aシボリから隅一眼と黒bが見合い。見事ですね。

        ◎三子と二子で二連勝されていたので本局気合入りました。

        来月21日(日)もよろしくお願いします。