今年卒寿迎えられた宮島さんは昭和的手厚い棋風ですが令和流も取り入れて
シン宮島流誕生へ頑張っています。その積極的姿勢私も見習いたい。
終了後の二次会でこの場面皆さんならどう打ちますかと
伺うと様々な意見がありましたので紹介します。
Ａが宮島さん、Ｂが伊東さん、Ｃが島さん、Ｄが島さん。
私は全て立派な手だと思いました。では実戦Ａ進行を。
黒１ツケ。プロ対局で一間ジマリ打つと早々にツケて
来る実戦が本当に増えました。本局は白△存在するが
双方の石が近くに無い配置・早き時機が多いです。
白イ・ロのハネ対応が普通。白×は気合悪いのか少ない。
私は白ロノビが好きですが・・・少しぬるいかも。
下ハネはこの図浮かんで即却下。白が得た実利より
来るべき戦いに黒外勢が役立ちそう。白▲狭いし
黒ａ打ち込み残っています。調子与えぬ上ノビ採用。
黒３ボウシは気分出ています。白４に黒５は石の流れ。
ただし白６ツケにどう対応するべきか難しい。
黒５での無難策、白６に対する大胆策を紹介したい。
先ず黒１とサガリます。スベリ大きいので白２と受けそう。
そこで黒３、白４、黒５（ａ）捨て石使って黒11まで一応は
治まりの姿。以下は予想展開の一つです。
あまり面白味ないが白に地を与えない安心感あります。
白ツケは黒×頂戴との意図。どうぞと素直に黒１あったか。
白４まで持ち込みにして満足と見たが黒５から７、９大胆
大模様作戦決行してみたい。白10にも黒11と方針ぶれずに。
▲は眼さえあれば良いと見る。左下から黒ａ大ザル残るので
囲わせて良いとの構想。夢はあるけど勝つまでは大変かな。
冒頭画面２を解説します。ここまで黒やや失敗した印象。
打開すべく宮島さんが選んだのは下辺黒１ツケ。対し白２
上ハネは最強。黒３～白８のとき二子捨てれば穏やかだが
黒９ツギで大勝負を選択。見ての通り右下隅は散々な目に
合うけど下の黒を生きて外の白一団をあわよくば捕獲との
気迫、いや気魄溢れる勝負手。右辺白30と稼いだときに
黒31、33の攻め。死ぬことはないがもし一手間違えると
奈落の底に落ちてしまう。攻めの結果は・・・
白１で完璧に生きたけど黒の気迫に圧され白▲献上した形。
安全策選んだのは中の黒地は大したことないとの判断だが
黒２目一杯に囲いも迫力ある。右下白Ａにどちらが回るか。
勝負は後半へとなりました。
◎お疲れ様でした。結果は白勝利だが気迫では圧されていました。
院生成りたての子供の様な若い碁。この気持ち・姿勢と自分に
合う新しいものを取り入れてさらに腕を磨かれて下さい。
