宮島氏二子局・いきなり気迫のツケ

  17日の浦安碁会。貴重なお一人お休みは残念でしたが参加の皆様

   有難うございました。さて誰からお見せするか。先ず宮島さんです。

初体験の横ツケ

 開始から数分。まだ8手目。驚きました。白大ゲイマに即ツケは初体験です。

 伺うと「打ち込みより振り変わりになれば簡明。」との考えで決行とのこと。

 白としては咎めたい気持ちだが簡単ではない。さてどうなったか。始めます。

候補はハネに絞る・上ハネ採用

                              白×サガリ利かされ感あり却下。白A上ハネ

         を採用しました。白b下ハネは第二希望です。

         白△上ノビ対応は有力だったかもしれない

黒ハネ返しは良い手。白は実利選択

        実戦進行。黒2ハネ返し手筋ですが白3、5にどう打つか。

        黒イ白ロとされ打つ手が難しいと思います。宮島さんは

双方不満と見た図(実戦ではない)

        白3、5が嫌だったそうです。黒6~10と地を黒は稼ぐ

        展開になり判断は?私は白厚みがa断点、×ツケあり嫌

        でした。アマ心理は白外勢出現が心配になるとのこと。

        二人と嫌だった図。皆さんはどちらを持ちますか。

下地は少し白持ち。二子局だと簡明

       このワカレどちらが良いのでしょうか。白は地に辛くシチョウ

       アタリ狙えて悪くないと判断。宮島さんは満足だったそうです。

       客観的に見ると『いきなりツケ』という過激な冒険したほうは

       外回りなら先ず先ずの気持ちある。確かにわかりやすい。

厚み活かす厳しい分断

         かなり進行した場面。画像左側に注目。左辺から

         白は大ゲイマに進出したがケイマで許さん宣言。

         気魄ある素晴らし一手。ここから熱い攻防開始です。

中盤・黒反撃開始(左上・中)

         至るまでの棋譜。双方じっくりと進めています。

         注目は中へ投資した(黒37・39・41・43)と上の

         ポン抜き厚み存在。活かすべく黒45は当然ですね。

正面折衝

        何とかなると正面から白1、3。黒2、4、6とゴツイ

        分断だが回りが黒なので最強。白9ツケに黒10が厳しい。

        白11からのシボリは打ち得とみたが悪手。黒14と一つ

        出たのが良い手でシノギへ響く可能性大。それは後ほど。  

補強省けた(黒5

        白4に黒5補強は当然で普通に見えるが省くこと可能

        だったよう。大チャンスでした。白14までの実戦進行は

        白へ決め手難しい。ここから黒はどう寄りつき得するか。

        右辺か下辺白へ絡みたいが簡単ではない。「難しい。」との

        宮島さん感想あったが私も同意します。黒5では・・・

完全遮断が大有力

        黒1ツギ打てました。白サバキ完全になくす手。

        問題は左の黒二子。白2ツケコシで危なく見えるけど

        黒3ソイが好手。白4には黒5で脱出です。シボリは

        食いますが大丈夫。白大変でした。黒1は下辺に白にも

        攻めの利得あり地合いでも勝てそう。なお白2では・・・

策手も平気

        私の事だから白2策手打ちそう。でも黒3と応じ平気です。

        白4には前と同じく黒5。白6アテには黒7ガ冷静です。

        黒×アタリ避ける白イなら黒ロで「むむむっ。」ですね。

白切り手段ありました

        指導碁では検討で黒良しの図を模索します。その願望が

        強過ぎると思考偏り見えないことあり。前図白6では

        白1切りが正しい。黒2に白3と応じます。黒4には白5

        黒イ、白ロ、黒3ツギ、白ハ。白△存在があり黒連絡不可。

        ◆検証結果では私の案が良いと言えない。実戦が正しいか。

検討での図・訂正

        局後検討で実戦黒4ノビでは黒1、3が簡明と伝えたが

        訂正します。その図は白イ、黒ロ交換が無かったので可。

        あると逆襲の白4、6が豪手。aとb見合いで黒困ります。

        ◎お疲れ様でした。宮島さんの碁は卒寿となり自由度も

        増して若々しい。会心勝利局を期待しています。