島五段四子局・定石検証室

    指導碁の前後にメンバー同士の対局あるが島さんが上手を破ったとの一報。

    上手が死活うっかりされたと聞いたけどそれを咎めたのですね。厳しく

    指導碁しているがその効果も出て来たかと喜び。(*^_^*)   先ず画像を。

右下・カカリの白に島氏18番の〇〇

        ここで島さん左上白へキカシ二つ打たれます。シチョウ良しの

        準備をして右下白へ得意手決行。四線の○○

立ち上がり(三々変化定石・黒番

        左辺白13ボウシに黒14受け良し。交換から左下白15三々は

        凝り形にしたいとの願望あります。黒20二段バネに対し

        白21切りは乱暴に見えるけど定石変化。黒応手は・・・

  簡明はノビ白ボウシ、黒ケイマ交換は嬉しいと見る)

        白這いに簡明なのは黒1ノビ。白2は相手せず黒3など

        他へ回る。白イ、黒ロ交換は黒が得と見る考えです。

アテ対応辺が四線のとき黒悪い

        黒1アテ下辺▲の場合疑問。白2に黒3と頑張りたいが

        白4に困る。黒5~9這いは白10と段違いになり悪い。

        ▲がaにあれば黒1は最適です。

三々基本定石(普通は黒良しこの場合は五分

        島さんは正しい黒1を選択。白25まで基本定石です。

        令和での見解では部分的に黒良しとなり見なくなったが

        左辺白イ、黒ロ交換が白は嬉しいので五分と見ました。

        なお黒5で黒×カカエは良くないとされます。理由は・・・

  カカエは隅の地7目も違う。ただし・・・

        黒×カカエで二子取ると白からヨセ手段あり。白1切り。

        黒2、白3となりますが実戦と比較し7目も減っています。

        ◆損な黒×ですがポン抜き白を攻める時に役立つ可能性あり。

このようになればカカエが

        黒Aとカカエた利点は黒1と攻めたときに表れます。

        白2黒3白4にも黒5。駄目詰まっても平気なので

        厳しく攻めが打てます。なので白は下守りを急ぐかも。

カタ定石黒シチョウ有利で可能

         左上黒イ白二と交換し黒Aカタを決行されました。

         白応手はいくつかあるが今回は正面から白1と相手し

         黒2に白3切り。黒4、6が島さんの用意した最強手。

         シチョウ黒良しなので白9の後に黒三子は取れません。

         白10アテが最善手。黒は一子逃げたいが・・・その前に  

シチョウ黒良しの証明

        白1と黒三子取りに行くのは無理。黒2白3のとき

        黒4切りが手筋白5黒6が利き黒8、10でシチョウ。

        逃げるとこのようにとピッタリ取られます。島さんが

        準備した黒ハが見事役立つ。では実戦に戻りましょう。

実戦:ほぼ互角だが島さん不満そう

        黒1と逃げ白2にさらに逃げたそうでしたが黒3とバック。

        後退は正しく白4ゲタで一段落です。ほぼ互角に見えたが

        実利より戦いを目指したい棋風の島さんは不満そうでした。

        確かに左辺の白二子の応援に外の白は役立ちそう。

        ◆この図より黒勝る打ち方はないか検証します。

黒3とマゲる案・少々得か

        逃げた黒1を活かすため黒3とマゲてみたい。白4ゲタ

        なら5をキカシて黒7と戻す。実戦より少し勝るか。

白4反発なら難解な戦いに

        白4の可能性あり。その時は待望の黒5逃げ出し成立。

        勢いは白6、8だが黒9が手筋。正直後はわかりませんが

        島さん好みの乱戦展開ですね。

        ◆遡り黒の良い図見つかりました。案外単純で・・・

単に戻るが最善

        一子逃げずに黒1が正解。白2抜きに黒3ノビ切り。

        ノビ切り燦然と輝いています。ポン抜いた白は強くなく

        攻めの対象にもなりうる。左下白へ迫る手も楽しみです。

        蛇足ですが白×は利かない。白イ黒ロ以下緩みシチョウ。

        検証ではこれがカタ定石の決定版です。

       ◎お疲れ様でした。4月の研究会・浦安碁会もよろしくお願いします。