幽玄の間V氏定先局

    暫くぶりに幽玄の間待ちリストでV氏見かけたら驚き。昇段されていました。

   聞くと幽玄の間には一昨年4段で始めて直ぐ6段に上がられ7段は跳ね返され

   たけど盛り返し定着、そしてほどなく最近8段へ昇段。

   確かに先で好内容続いたが何か開眼されたとしか思えない。

   30日22時過ぎという遅い時間開始ですが受けて頂き有難うございます。

   先ず終局画像を。

▲で終局・形勢不明なので引き分け局に

   黒▲まで中央頑張ったところ。白は右辺と隅にヨセ手段仕掛けたい場面。

   打ち継いでいたらどうなったか画像で想定してみます。

攻め合いは両コウ黒勝ち

  白1、3の先手から右辺白5の予定でした。隅を黒6と守れば狙いの白7を決行。

  黒8は同点白ホウリコミ防ぐ手。白9で攻め合いに。結論は黒12まで黒勝ち。 

  一応は攻め取りですがこの図を選べば黒が少し残りそう。

辺黒手入れの図隅の白利得かなり

    辺を黒6と手入れすると白7ハサミツケ。コウは危険なので黒8を選びそう。

    白9攻めに黒10譲歩なら安全で以下黒14まで生き。ただし前図と比べると

    黒地5目減。白地5目増です。続いて中央白15、黒16と決め左辺白17に回り

    細かそうだが白残りそう。では序盤から。  

互角の立ち上がり

        左下はいつ見ても不思議。白18に手抜き可能らしい。

        右上白20カカリは定先意識しました。それと左一帯が

        普段の私に似合わない感じなので右は自分らしさをと。

        黒25、27ツケノビでは逆もあるが順当。白32は次に

        白33コスミ厳しいと主張しています。黒33は賛成。

        白34は穏当。黒35連打で黒満足ですが白も右下黒21、

        白22交換は損じゃないかとの声。ほぼ互角進行です。

この戦いは黒良し

        白1受けは黒2が厳しい。黒ペースになるので避けました。

戦い開始

        上品な連打白1、3は一度打ってみたかった手法。対し

        黒4守りは挑発気味だが賛成。白5から戦闘開始です。

三線元気ない感じ

        黒1なら堅いけどこの場面は白2があまりにもぴったり。

        昇段した方が打つと寂しい感じ。V氏選ばなかった理由。

私の予想図:互角

        黒1トビを予想していました。白2黒3で右辺白へ

        圧かかります。白4補強に黒5、白6と進み互角進行。

実戦:黒は狙いの二線ツケ

        実戦黒1もあるなと思いました。ただ白2トビに黒3は

        意外。白4トビマガリが攻防の要点。弱くなっています。

        V氏は前の黒aでの白×黒1・3準備から黒5ツケ手段で

        圧かけ打てるとの判断。実戦は大成功しますが本当は

ブツカリ切りが最善対応:

        白1、3が最善でした。黒2には白3黒4

        白5対応します。実利稼がれたけど白7までの厚み立派。

        今見るとあまり黒得していないと思います。

 前図と大同小異:黒稼いだが白厚い

         黒4アテを決めても×断点あるので黒6は仕方ない。

         白9まで前図と比べ得に見えない。何よりも左下

         黒▲の身の振り方が悩みとなっていたでしょう。

         白が前図かこの図なら黒イ、ロは今一つでした。   

   分断された実戦白打てると見たが・・・

        分断させた方が黒苦労するだろう。腕上がっているか

        確認にもなる。白の芸が生まれそうな感じもあると

        白2ハネ出しを選択。白9ノゾキに黒ツギなら白aです。 

        黒10、12出切りは白16ま進み嬉しく感じていました。

        それは右上白×から白b技決まりそうだから。しかし

        全て自分に都合良き思い込みの錯覚。既に白苦しいのです。

 右辺コウ仕掛けで打開計るが・・・

        右上白1~黒6までかなり損だが白7決行のため。

        黒10に白11で貧弱なのは黒と見ていました。すると

        黒12飛び込み。白15までの交換は眼を奪っているが

        コウが生じているので疑問に見えました。ただコウを

        仕掛けるのは後に表れますが白かなりの負担。

        黒20がへぼコスミ見えて好手。白は逃げる方向にアテ無し。

        私は鈍感。ここまで進行し右辺分断された痛さ実感です。

        白27コウ仕掛け。しかし今は無理・無謀で・・・       

白A種石をうっかり(ポカ)

        白2コウ立て成算ありと見たがV氏ノータイムで黒3抜き。

        白4突き出しに黒5と一子抜いてコウを解消。黒×と黒▲も

        ボロボロなので右上白一団取られても打てると見ていました。

        しかし間違い。ここで気づく。白Aは種石ではないですか!

        補足を。右上白一団には火種あります。白イ、黒ロ、白ハ

        捲る手段。二段コウですが白はこのコウを選ぶべきでした。

実戦より遥かに勝る

        白1(a)切り、黒2白3(b)黒4抜き白5アテ

        黒6コウ取りと進みます。そこで白7が洒落たコウ立て。

        黒8受けに白9(b)コウ取りまで。ここで黒は妥協するか

        コウ立てするか。このコウは二段コウなので解消するまで

        時間かかるけど白はこのコウを仕掛けるよりなかった。

        ◎解説はここまで。ここからの展開はあまりに白悪く何時

        投了してもおかしくない時間が続きます。V氏が堅い勝利

        選ばず最強を選んでくれて少しずつ白盛り返し好勝負と

        なりました。昇段した実力は本物。今後は『先強敵』と認識し

        指導対局していきますのでよろしくお願いします。