加藤六段三子局

序盤棋譜黒14白29に触れます)

手抜きが足早(丈夫)

        左上は昭和・平成で打たれた定石の進化形ですが白の

        二段バネに手抜きが有効でした。一本黒1を利かすと

        なお良い。白イ、黒ロ、白ハと抜かれても黒A三々が

        心強く隅は生き。また手抜き出来る。白4カカリなら

        上辺どうぞと黒5、7の要領。これが令和的考え方。

左辺黒一子価値大

         競り合いになった実戦。白は黒を攻めたい、黒は軽く

         脱出したいと考えているはず。黒×に白は取るのが

         大きいようですが下地的には物が小さく見え白1選択。

         実戦はその手に相手したが黒2助ける道ありました。

         白5とここは封じられるけど黒6と進出出来ます。

         ◆上の白一団が弱いですね。辺の断点も気になります。

ポイント場面

        黒弱石二つ誕生しています。ただ中の白は貧弱で弱い。

        白▲トビを打った場面。黒の次の一手は?

主導権は黒が握る進行

        黒1トビが逃せない要点でした。白2と割る予定でしたが

        黒3、白4、黒5を想定しても中の白が攻められそう。

        AIの一番候補も紹介します。

厳しい発想

        黒1、3切りノビでした。ずっと白が放置しているので

        咎めたいなら今。白4迫りに黒5は気づかない好手。

        白6ヒラキくらい。そこで黒7を見ています。ツグのは

        ツケコシでもたないので白8。取るかと思いきや右上を       

        黒9迫りです。イとロを見合いにとの発想。参考に。       

  右下は地が大損。余程の見返りある場合に

        ケイマガカリに黒1カタツは加藤さんの十八番。

        最適な場面で打たれ負かされた一局もあります。でも

        黒13までのワカレの後に黒aと一子取る(実戦)のでは

        地の損を取り戻せない黒Aが勝ったが中の白への寄りつき

        あまり期待出来ません。それは右上黒一団も強く無いから。

        黒3で中をトブ案、黒9で黒13ケイマ案を選びたかった。   

ツケノビ最適

       ▲に黒1、3ツケノビが最適でした。白4、6なら黒7ツギ。

       次に白は右辺ヒラキが定石ですが下辺全部黒地では勝てない。

       よって白イ~二の打ち込み・突入を敢行します。でも前の

       黒A・B存在で白サバキは容易ではない。黒は取らなくとも

       右辺に回れば打てる。加藤さんの後半力発揮となったでしょう。

  

       ◎お疲れ様でした。合宿効果は来月の大会で表れると期待して

       います。今月26日(土)の研究会もよろしくお願いします。