今回今井七段には佐々木会長が今までされていた業務を殆ど引継ぎ大会幹事として
本当にお世話になり有難うございました。対戦相手は久しぶりの奥七段。数年前の
大会を六段で優勝。その後大学囲碁で精進されていることを考慮し七段での参加。
画像は白三々に考慮されているところ。次回検証しますが数手前の黒の打ち方に
問題があったようです。さて黒はどちらからオサエるのが適切でしょうか。
黒1外オサエを選ぶと白4までほぼ必然。ここで黒5ハネが好手です。
対し白6生きなら黒7とハネ上げ右の黒▲と連絡します。この結果は
黒×白×の交換が悪手となり悲しいが▲一団が強くなり中の白は弱石と
まではいかないが薄くなっています。黒打てると判定します。
黒5ハネに白6トビは前図不満と見た頑張り。その時は黒7トビが
生き生きを目指す良い手。以下必然で白12を催促し白14生きとなります。
そこで黒15、17が連絡を見て先手になることに注目。白18は前の白6の
顔を立てたもの。続いて黒19、21と生きます。そして悠々黒23補強。
これも黒打てる図。実戦との違いは①中の黒補強に回れたこと。②中の白
一団を攻める可能性があること。外オサエは有力だったが結論です。
実戦の黒は隅からオサエて手をかけて治まりを選択。これはかなり辛い。
でも我慢力は大事。級位者の頃から辛抱強かったことを思い出しました。
先手を得た今井七段は気分良く打ち回しています。ただ攻めが単調だった
ようで代償が左下白13三々では今一つの進行。奥七段は黒24で先手取り
右上にノゾキから仕掛けていきます。黒32まで強引だが力強いですね。
◆いくつかの着手にコメントしまょう。
先ず左下ですが白1逃げは成立しません。黒2カケが好手で黒8まで
奇麗に取れます。もちろんこの図を奥七段ヨンでの手抜きです。
これは今井さんに。白aツギは定石手ですが白1切りが最適。黒一子
逃げるのはしんどいので大分お得でした。
次回は白イ~ホの打ち方より広い打ち方を伝えたい。そして黒苦戦に
陥った左辺をどう打つのが良かったかも検証したので紹介します。