幽玄の間・打ち初め指導碁 V氏二子局

       元旦の10時設定にお二人の申し込み嬉しく感謝です。

      二子の方の二面で正月早々からの真剣指導碁。①の画像はS氏序盤、

      ②の画像はV氏序盤です。先ずV氏から解説します。

S氏二子局序盤

V氏二子局序盤

白ツケにどう打つか

     地にあまめですが白13は好きな手。黒14受けは15トビも有力です。

     ただ白15に黒16がタイムリーという感じもあります。完単に治まら

     れるとあまくなるので白17ツケ。ただこの手だと黒ハネ出しでの振り

     変わり味が残りました。それをどう考えるか。

お勧めは味残り睨んだ打ち込み

     いったん放置し黒1打ち込みは如何。白2、黒3と進みここで白は

     どう打つか。白4ならば黒5が最高手です。右下白地は立派だけど

     主導権は当分黒。V氏の棋風攻め力が発揮するでしょう。

隅の振り変わりなら簡明

     左下を白がツケ二段でサバいてきたら先手取り右下黒14なら簡明。

     黒20まで連絡して先ず先ず。ただこの図は白も満足出来ます。

ツメからヒキ・凹みで白スカスカ

     黒▲厚くなったので黒1ツメが最強。黒a拒否の白2なら黒3ヒキ。

     白4に黒5凹みで楽生き。回りの白が目的挫折のスカスカなので

     黒は全然辛くないです。

直ぐのシノギ策は重い

     直ぐ黒1ヒキは白2に黒3だが白4と攻められ安心するまで時間が

     かかりそう。序盤早々この進行は嫌ですね。

薄くなった実戦

     実戦。黒3が重く黒13に白14裏切りが有力になり隅は生きたが白16と

     迫って白が主導権を握る進行へ。V氏は局後「薄い碁を打って・・・」

     と悔やまれていました。黒1は悪くない。問題は黒3でした。

斜めサバキからの捨て石策

    黒3や黒5と斜めでのサバキが良かった。勢い白12と切られ実利相当

    与えるけど黒17分断が先手になります。これはあくまでも想定ですが

    白にかなりの実利与えても戦いになれば黒やれたと思います。

     

巧みな早生き・黒盛り返す

    V氏とはたくさん打っているので今日の碁は楽だと過信していたら・・・

    黒7キカシから黒11と絶好の左辺に先行されかなり盛り返されました。

    白のぬるい手は白6戻り(隅に絶対先手との勝手ヨミ)悪手は白8。

    逆に黒9は冷静。死活の好手でした。

右下は放置で平気・三々が急務

    左下三々が白は急務でした。黒2が気になったけど白3と緩めます。

    もし黒4、6と打ったら白7、9で中の黒へ飛び火します。白1には

    黒a、白b、黒cくらいでしょう。

白先コウだが白にも負担

    右下は白1があり黒2、4と対応し白5にも黒6で白取り番のコウ。

    白勝てば良いけどコウに負けたら×断点など損失かなりあります。

打ちたかったワリツギ

    右上で折衝しながら白は前の悪手を後悔していたのですが黒1、3と

    ワリツギされたら唸っていたと思います。手厚く打てば白4ツギだけど

    黒5ヒラキがあまりに絶好で白△働かない感じ。右下コウを仕掛けたいが

    コウ立てが続くかどうか・・・たぶん私の棋風ならば・・・

乱戦策選択は白が大変

    左上黒へ白1と迫っていたでしょう。受けてくれたら嬉しいが気合で

    黒5とバサリですね。白6は意地ですが黒7だって勢いで気合です。

    乱戦になるけど勝負。もう右下は小さな問題になるでしょう。

    ◎以上です。お疲れ様でした。今年も熱闘局期待しています。