K氏初の六子局

  前回は九子でしたが今回は六子。何子でもその手合いで真摯に打てば必ず

  栄養になると思います。先ず私が五分長考した場面を。今でも最善手が不明。

  中央白一団を一手で完璧生きにしたかったのですが。その画像を。

黒▲に中の白一団手入れするなら最善はどこか

  手を抜いても中の白一団を取るのは互先でも難しいとは思います。ただ放置は

  下の白に悪影響が生じそう。それと上辺黒地を荒しに行くためにも完璧生き

  欲しい。実戦右棒ツギ手入れは今一つで不安残りました。悩んだ場面でしたが

  ここまで自然に回りを優しく包んだ黒がうまく打っていたとなる。では序盤。

手厚い立ち上がり

     天元白33に対し少考され黒34カタ!目的は左上白との分断でしょう。

     私が天元を打つとどこか堅く守る方が多いが積極さを感じました。

     右下白35は厳しい。K氏がどう応じるか興味ありました。それは後ほど。

     先に右上に触れます。黒14は白を固めた悪手。続いて黒16と止めたが

     裾空き残り中途半端になっています。良い打ち方を伝えます。

基本定石 白穏当・黒厚い

     白にスベられた辺を大事にしたいなら黒1ツケを選びます。白2、  

     黒3となり白の分岐点。穏やかに打つなら白4ツギ。同じく黒5ツギ

     なら平和なワカレ。なお黒5は黒Aトビや黒Bハネもあり一長一短。

白切る変化 手が戻り黒良し

    私は棋風なのか白4、6と切ること多い。黒7は大事。白8ノビに

    黒9受けも必要です。ここで白二子を動きたいが隅の白に欠陥あるので

    白10守りが必要。黒11と固めて黒良しです。

    ◆ただ白二子をうまく活用出来たら白もまぁまぁです。

白策動図 ただし手抜きは無理

    黒1、3に白4とオサエる手もあります。黒5サガリはこの配置だと当然。

    続いて白6、8と策動して来るでしょう。隅も辺も両方打とうという頑張り。

    ただ黒9ツギが隅に絶対先手。手抜きの白10は欲張りで無謀。黒11、13と

    懐を狭めて黒15まで死にです。この死活は変化あるけど是非習得して。

ハサミツケに最高の反発手

     本局で一番驚いた場面。白ハサミツケに弱気になるかと思いきや

     黒1ハネ!これは互先的反発で最高手。九子の時より対応が強い。

     問題はこの後。その前に他の弱気対応はどうなるかお見せします。  

下ツギから繋がるのは棒石で辛い

    分断怖いと下ツグのは白2ともう一度ツギなさいと命令してきます。

    従順な黒3ツギだと白4オシから白6と下辺止めるでしょう。

    連結したがまだ黒×棒石には一抹の不安が残り気分悪いですね。

上ツギもトビ利かされ下辺白模様に

     上ツギなら白2が良き形。黒3とツガされるのは憂鬱ですね。

     白4で下辺白地がふっくらします。黒×は厚みとは言えない。

     実戦K氏の対応が如何に適切だったかわかると思います。

天晴れ!機敏なトビ

    左上白が心配になり白1、3とツケ二段です。目的は根拠得ることですが

    あわよくば先手をと目論んでいいました。しかし・・・×断点をツガずに

    黒8トビ!驚きと同時に機敏で強くなったと感じた瞬間です。

    この手は右下黒一団安泰の為だが同時に上下白を分断し圧かける効果あり。

白に置き換えると一目瞭然

    定石黒1サガリなら私は必ず白2を占めたと思います。置き碁

    黒を脅かすのが白の仕事。ビビって黒3なら白4と追い打ちするかも。

    本当は白2は腰が伸びていて黒イ、白ロ、黒ハがあり薄い意味あるが

    反撃考えず生きること、シノグことしか見えなくなると白ペースに。

    

    ◎解説はここまで。結果は微細で白2目勝ちですが腕を上げています。

    お疲れ様でした。最後に美しい終局図をお見せし終了します。

239手完 白2目勝ち