加藤六段三子局序盤

         先ず加藤六段との三子局から始めます。来月は大会幹事として

         お世話になりますがよろしくお願いします。

         研究会常連参加の方には成績も頑張って欲しいところ。

一子取らせる柔の意図

        右下白3外ツケに黒4、6は俗に見えるけど地に辛く

        有力。白11二目の頭に黒16までは少々指摘したい。

ハネカケツギが一押しでスムーズ

        キリは打たずに黒1カケツギがスムーズでした。白2に

        黒3で隅は心配無し(白aも利かず)×・4二つ断点が

        あるので白4ツギが必要。黒は先手で隅を確保したことに

        満足し白厚みを牽制する手が選べます。右上なら黒5。

        白6カカリには黒7受けにしました。右下でブツカリを

        選んだ場合切り打たずあっさりがお勧めです。

黒AとBの意図を推察

        右上は黒A、左下は黒Bと打たれました。その意図を

        探ると「白1と取って。」あっさり明るく  と推察。

        白無難だが満足し黒2とハサミ返しを打つでしょう。

        ◆この図は想定ですが白が受けてくれて黒嬉しそう。

ここで動き出しは当然で気合

        私は受けより反発を好む。白△と「動いてご覧。」

        採用しました。では宣戦布告と黒2!熱き魂ですね。

           黒3は6のトビなら安全。白4、6切りから白8は

           黒の形を崩そうという意図。実戦黒a受けは少々辛い。

        良い図を示します。それは形&筋。

アテてツグ形カケの筋

          アテてツグ筋はいろいろ応用効きますがここでも

          適していました。黒1、3です。白4と切られるが

          黒5カケが用意手。続いて白イなら黒ロ、白ハ、黒二、

          白ホ、黒へと形をまとめます。元々下辺白は弱くない

        ので生きられても良く、右側白を攻めるための捨て石。   

白やり過ぎを咎め断点多き姿に

            少し進行しました。黒に失点があり右側白カケに受けて

         いる余裕なくなっています。黒1と白5を抜いたときに

         白2がやり過ぎでした。(正しい図は次に)黒3と出て

         5と継いだ手が良き反発。「シマッタ。」と悔やんだ瞬間。

         上の×も気になるけど下の黒A断点が脅威。

         ◆シボリは失敗も多いので注意でしなくてはいけない。

あっさりが上策(白反省)

        黒1抜きに白2あっさりが正しい。黒3と厚くするけど

        白4に回れば白不満無いというより満足でした。

右辺に回り黒が主導権・左上は・・・

        下側一帯は一段落。中の黒が厚くなり右辺黒1という

        凄い好所へ回り白一団は浮石で黒が主導権握っています。

        白2補強に黒、白4交換はせず単に黒5が良い。白6の

        ツケを打たれました。ただ黒7~19までなかなか頑張った

        対応で実利しっかり確保し白の攻めも伺っています。続いて

        上辺補強も浮かんだが、えいと白20両ガカリ。対し黒21と

        相手したのが作戦的にどうだったか。ここから白のペースに

白大石を先に攻めたかった

        左上は相手せず黒1がこの一手でした。白2封鎖には

        黒3とこちらの白△を攻める。白4に黒5と厳しく

        迫れば主導権は黒が握っていたでしょう。

        ◆なお左上黒一子は軽石で黒aに回れなくとも・・・

左上軽い。左辺に変わり身あり

       例えば白1三々攻めに回られても黒2という洒落た対応あり。

       白3には一転、左辺へ黒4ノゾキ。驚き白5とツイだときに

       黒6遅り出し。この広い空間なら強気で居直り可能でしょう

        ◎五月は主導権を取られないよう頑張って下さい。