6日の幽玄の間・N氏定先局

   本因坊戦一日目が終えた後の設定にN氏からの申し込み。感謝です。

   本局は私に考えを読ませない手がいくつか出ました。最後の度胸手段は

   無理と思ったけど継続好手段あったかもしれない。先ずその場面を。  

左辺黒1ツギ成立手か?

         黒1を心配していました。もし黒成立すると黒有望な碁

         だったと思います。結論は最後に。

堂々たる序盤

       黒23トビ。良い手だなと感じました。同点への白ボウシを

       防ぎ模様同士の接点を占めています。次に右下黒を動かれ

       たくないと白24と打ったとき・・・その前に左上ですが

主流は単三々

         ハネを打ち三々が実戦ですが最近の主流は黒1の単三々です。

         白2、4なら同じく黒5で前の図より損が少なく感じます。

        ◆でも2個捨て石にしたことで冒頭の手段が生じた意味あり。

        なので絶対こちらが勝るとは断定はしません。参考程度に。

検討で伝えた手

                           N氏は早見えタイプ。ただしそのために損することあり。

        この場面は双方模様対抗。弱石も一つずつである意味見合い。

        検討の会話やり取りで伝えたのは黒1。実際に盤で示すと

        大胆かなと思います。でも白2と取り切るなら黒3と封じて

        黒打てそうな感じ。右下黒×は黒イと様子見し白ロなら

        黒aと活用する筋もある。如何でしょうか。

黒番:意表突く好手

        左下は部分的に白不満ないと思ったが左辺サルスベリ

        残っているし黒先手切り上げの利もある。黒9は好点。

        猶予無いので白10ツケはサバキ目的。対しサバかせないと

        黒11。白12モタレは眼形作り&とある想定をしていました。

        ところがN氏次の手を一秒で打たれます。才能を感じました。   

白ニンマリの図

        これが私の希望図。気合で二目の頭ハネて二段バネして

        くれないかと。白8まではみ出したらこの白は取れず

        持て余すはず。なお黒7で切るのはポン抜かれ悪い。

柔軟発想手

        黒1外し。驚きました。N氏とは多く指導碁しているが

        競っているときにこのような柔軟手なかなか見かけません。

        白にaと治まるかbと外へ逃げるか態度を委ねています。

        ▲構えもふっくらと大事にしていますね。

実戦:キカシは疑問・カタは早めに

        右上白は丁寧に治まる道を選びました。黒1は微妙。手厚い手だが

        白受けません。白2と広げて良き気分。黒1では早く黒19カタや

        右下黒11サガリが良かった。もし白1と打っても右上黒強いので

        右辺受けません。なお黒3は黒4とハネて中を切る筋を残したい。

白妥協図・削減し黒成功

       冒頭画像の検証結果を。黒1とツガれたとき頭に過った図から。

       黒1に白2なら左辺は取れる。しかし黒3と出られたときに

       白4が省けず黒5切りに・・・追及不可かとヨンでいました。

       白6、8は妥協だが黒11となれば相当な収穫。黒に希望出ます。

       しかし今、冷静にヨムと・・白6で頑張る手ありました。

元ツギ良しで手無し

        白1、3で大丈夫でした。黒4で追い落とし含みのコウに

        見えたが白aツギでなく白5元ツギで何事も無い。ここまで

        瞬時に見えなかったのはプロとして反省です。

        ◎指導碁から何かしら栄養吸収され幽玄の間対局で良い内容・

         成績となりますよう願っています。