野村六段三子局序盤

        野村六段との三子局。序盤を重点に伝えたいと思います。

トビ省く白の趣向

                         右下ツケヒキから一間トビ、黒ヒラキが昭和では定番。

         ただ今は手抜き可となり白7は趣向ですがある手。

        黒は右下手抜きされたので何か打ちたい。普通は・・・

白の希望図(ほぼ互角)

        黒1ツケ、白2ハネに黒3を決めて黒5ノビ。白6這いに

        黒7まで手厚さを誇る。黒厚み活用を避けて白8カカリと

        なります。昭和では手厚さ勝るが主流でしたが令和では

        互角か白悪くないと見解が変化。一応白の注文でした。    

黒の希望図(厚みに近寄らせ黒良し)

        実戦は黒1ツメ。意図は白2と打たせて黒3~9でしょう。

        これは黒厚みに白が近づき過ぎていて良くない。

地に辛いツケ二段(参考程度に)

        ツケ二段という手があるらしい。手厚さより地の辛さを

        重視しています。白4、6とはみ出され黒薄くなり

        見た目は悪いけど黒7ケイマで態度を伺う。白8と

        自重させれば効果ありとのこと。次は黒A補強かBツメか。

        ◆私は黒が薄く見えて推奨はしません。参考程度で。  

両側から詰めて黒打てる

        野村さんの黒1に実戦は白2と右下打ちました。そのとき

        その石にモタレたのが実戦ですが普通に黒3ツメで良かった。

        白4に黒5と狭いけど強くする。白6~黒11まで想定だが

        心細いのは白。黒が打ち易いと思います。        

左側止め目的の黒12カタ

        実戦黒12カタは強気手。続く白13、黒14が型ですが

        白16マゲとなり右側は止まらなくなる。ここでの

        考え方が大事。止めずに出させて打つのです。

        実戦の黒×ではなく・・・

棒ツギ→ノビ切り・競り合っていく

        黒1棒ツギが正しい。白2と出られるけど黒3ノビ切り

        美しい姿。白4修繕には黒5で左下隅も厚くなります。

        競り合いになるが黒がノビノビした進行ですね。

右を厚くしたいなら黒1カタを採用

        実戦aとは真逆だがお勧めは黒1のほうのカタ。この手は

        ▲を手厚くが目的。その代わり左は白へ出てもらいます。

左出られるが右で強く打てる

        白2に黒3がセット。白4、6には素直にノビて厚く打つ。

        白8、10で一息つくが待望の黒11ハネに回ります。白12には

        黒13と抑え込む。切られても黒強いのでここは強気がベスト。

実戦:カタで両方止めるのは難

        実戦進行。薄くなって感じ良くないのがわかると思います。

        ◎この碁は白10目勝ちとなりましたがそれは中盤・終盤

        黒が頑張ったから。三子局は右下方面がポイントになる。

        いろいろ学び経験され強六段目指し頑張って下さい。