加藤氏三子局   

        加藤さんとの三子局。帰りの電車では購入された秩父ワインをご馳走になり

     有難うございました。指導碁も才気ある内容でしたが二子置く上手に対し

        相当良き碁を打たれていたのが印象に残っています。暫く先にその一場面も

        紹介する予定。お楽しみに。では開始。

得意のカタ

          黒4~8は三子局ならありそうな作戦。白9カカリに

          黒10と早くも十八番。白地上辺限定にとの意図でしょう。

          普段は出切りますが本局は白11カタでお返ししてみました。

出切りなら互角の囲い合い

         ケイマに実戦は違う対応うされたが黒1出切りが普通。

         黒7まで一子取り合って囲い合いを目指すのです。白8は

         分岐点。白8と抜けば黒9トビまで勢いは黒。白a囲いなら

         黒bシマリまで左上の作戦とも合っています。

ツギにはオシ決めて鼻ヅケが筋

        もう少し詳しく。白1ツギなら黒2~白5までオシつけて

        黒6鼻ヅケがお勧めの筋。白7と我慢すれば後手でも黒8

        ヒキで地の辛さに満足します。白7で出てくれば・・・

 先手で処理し好点へ(鼻ヅケの意図)

         白1出には黒2~白5まで。先手で裾空き解消します。

         黒6と中心占めて模様雄大ですね。では実戦に戻ります。

簡明を旨とした決め

        加藤さんは静かな黒1受けを採用。白2這いはノビを期待し

        重くする意図だが黒3ハネが石の流れ。白4とハネ合い互角の

        進行です。そしてこの部分拘らず黒5大場と足早。

        ◆かなり洗練されて来たと感じ嬉しく思いました。

サバキめぐる攻防開始

           右辺白ワリウチにツメはどちらもありそう。黒1に

         白2は様子見。受け悩ましく黒3なので白4、6と

         サバキ試みました。黒は白を楽させたくない。

譲歩ならゆっくりした進行

         黒1と受ける意味もありました。白イやロが残り上は少し

         損ですが右辺白のサバキ筋はなくなる。想定は白2~8で

         薄いけど白10へ。黒はじっくり白を攻める展開で打てる。

下アテからソイが最適でした。

         実戦よりも黒1、3が白を厚くせず最適だったようです。

         白6、8と捨てるくらいだが既に取れているので黒9。

         これはサバけてなく白重く映る白4では・・・     

利き少なく白厚くない

         単に白4ならば黒5とガッチリ取る。これは当初の

         白ツケ切りサバキが不成功となっています。実戦は

分断され雲行き怪しくなった実戦

   ここで普通なら(イ・ロ・ハ)だが・・・

         白はへの攻めが楽しみとなりました。白6ハネに普通は

         黒イ・ロ・ハの三点から選びそうですが・・・

驚きの上切り!白カケに果たして

         本局一番びっくりしたのが黒1切り。シチョウ黒良し

         ですが黒3、5と手が戻り白番。間髪入れず白6。

         実はこの手ヨマないで打ってしまい。加藤さん考慮され

         ていたので危惧。逃げる手ありや無しや。

逃げる手あった①

        黒1と逃げる手ありました白2~6で緩みシチョウぽいが

        黒7が成立し逆に白×を取ることが出来ます。白4は・・・

乱戦は三連星働き黒打てる

         白1棒ツギで逃がす策を選ぶでしょう。黒2に白3から

           7までシボって白9。黒10逃げに白11、黒12と競り合って

         乱戦必至だが黒が有利な戦いです。

    切りは残念。ただし中央天元脇は良き感覚

        逃げる手はないと1切り。白2と手厚くなり白安堵。

        影響で上の黒が弱く見えますね。重く逃げず黒3は場合に

        よっては捨て石策も含む好感覚。しかし前図を逃したのは

          本当に残念でした。

        ◎お疲れ様でした。今年は三子会心勝利まだですね。そろそろ

        よろしくお願いします。では14日(土)の研究会んで。