少し前に受けて頂いたT氏。16日22時40分の三子局。本局はまさに
会心局。白のやり過ぎを咎めてから延々と圧倒。先ず終局画像から。
白1目外し久しぶり・白5の大斜ジマリも。今はあまり
見かけないが打つとワクワクします。T氏は黒2~6まで
泰然対応。黒6は大場もあるが白からそこに飛ぶのが好点。
右下は黒14まで定石の一つで私も黒で良く打ちました。
白15は閃き。試してみたくなり決行。期待は黒aで・・・
白2切りから三子捨て石にして白12三々という打ち方あり。
攻めを避け早治まりが目的で黒19まで対応すれば普通。
ほぼ互角と記憶あるが この時に白△、黒1交換が少しだけ
キカシになっています。△は白20や白イツケのとき役立つ。
白20は保留し白ロもありそう。T氏は察知したのか・・・
黒1は反発。白2に黒3も白4切り味迎え撃つ態度です。
白6のとき考慮されていました。実戦は黒7ポン抜き。
味良く厚いですね。白×淋しい存在にしてかなりの効果。
◆最強黒aと打たれた場合の白サバキお見せします。
ヨンだのは白10まで。双方痛み合いで真っ二つの凄い
振り変わりです。どちらが良いか判定不能。
T氏はこれを避け簡明なワカレを選ばれました。
ここで白1なら互角のワカレだったと思います。イとロが
見合いで一段落。次に右辺黒2ヒラキなら無難。▲厚みを
活かしたいなら黒a打ち込みです。その時は白bとなる。
実戦はこの図より欲張ろうと白イ切りを打ったが・・・
進行しました。白は右辺を欲張ったために下の黒を助けられて
います。代償で左側黒を割れば打てると見たがポン抜き黒石
攻めようというのは無理がある。白1オシのとき黒2アテは
機敏。黒4は驚いたが最強か。左下黒を強くし逆に白一団を
攻める意図です。黒3で別の打ち方もありました。
中央を黒1とノビるほうが自然。白2にも黒3堂々です。
白4根拠の要点打たれるけど左下黒は強いと見て黒5と
白数子獲得します。ただし白6と必ず攻めて来ますね。
私はシノギ派なので平気な顔をするけど黒嫌かもしれない。
捨て石策いろいろ検討したが今一つで断念したのが実戦、
ブログ作成時の今は白1、3が良案と結論しました。
黒4と取られるけど右辺白5とヒラク。ここを安定させれば
黒から中の白攻めを緩和出来ます。
◆白×差し上げ勝負は左上方面。これが聡明でした。
白4、6は重い。対照的に黒7ノビ切り、黒11ツケ
黒15分断、勇躍黒17トビとT氏前回の碁の後半とは
全く違う伸び伸びとした石運びです。このままでは
妙味無しと白18ケイマ。覚悟して黒の手待ちました。
白ケイマに考慮されていたが黒1、3と出切りされたら
『次は必ず二子で。』と依願していでしょう。以下自然に
黒7と実戦手が打てます。これは眼に焼き付けを。
黒1はT氏初めての緩着。白2ソイでやる気出ました。
続く黒3に白4ハネで強気になれます。次の黒5切りは
豪だがやり過ぎ。柔の黒1を継続し黒A補強が良かった。
白6、8が形崩す狙い筋。ようやく白パンチが一発炸裂!
中を黒が連絡した時、形勢好転に喜び実戦白はミスします。
正しくは先に白1アテでした。黒2逃げに白3と出る。
白×狙われているので対応難しかったと思います。黒イ
分断があるので白良しまではいかないが上が忙しくなれば
黒ロは間に合わず△捨てる可能性も生じてきます。
唯一のチャンスを白は逃してしまったのが実戦。
白1と中を切ったのが実戦。黒2に勇み足気づいたけど
この交換で止めることも難しいので白3と逃げだしたが
黒4、6対応が良く右上黒を厚くしてしまったのが痛い。
その影響は黒イ、白ロ、黒ハ分断が決行し易くなること。
白1、3が悪い理由:中央黒一団へ襲い掛かるのはまだ
条件が整っていないから。悔やまれる場面でした。
余程白1とアテようかと思ったが黒2と抜かれてしまう。
白3抜きも素晴らしいが凄く厚くなったので黒4、6と
取りに来られるでしょう。自信無く避けたがこの図を選び
玉砕覚悟のシノギ勝負するべきだったかもしれません。
◎少々もたついた箇所あったけど大勢に影響なく冒頭画面の
黒▲治まりで白投了となりました。会心勝利局。天晴です。
この内容見たら二子でも打てますね。次回楽しみにしています。