下じょ会・冨士原氏惜敗局

     19日の下じょ会で久しぶりの冨士原さん。一年半前は四子。

     守り優先の碁で怖くない印象でしたが『ごせんリーグ』で鍛えられて

     力つけ今は三子です。本局中盤で剛腕炸裂し勝利確定場面が何度も

     ありました。先ず序盤画像をお見せします。

序盤・ここでどう打つ?【黒番】

好見当の消し

オシを誘い模様築く案

        局後に私が示したのは左上黒1トビ。この手は二間強化も

        あるが白模様拡大を防ぐ目的。気になる白2オシですが

        平易に黒3、5と対応します。白6補強に黒7マガリとなる。

        白オシを誘い模様を地模様にする作戦です。左上黒二間が

        治まっているので白勢力働きません。

        ◆実戦でも黒悪くはないが左辺が白模様となりました。

    左辺白確定地にした瞬間・・・白31黒32の上)

         黒38消しは良かったが下辺黒58で中を打てば順調でした。

         一応は脱出したけど中央が白っぽくなっています。しかし

         黒72が勇猛。白薄い。地なんてつかせない。の声です。」

         ぐらつかせ黒78といったん兵を退いたのは冷静です。でも

         前の戦わない碁の印象が残っているので左白81と50目強の

         白地確定し黒に中央力出せるか問うてみました。このとき

         白は楽観気分でしたが・・・

黒のパンチ炸裂場面

        「おっ黒1か。前と違うな。」と感じたが腕試そうと

          白2、4ゴリゴリ。これは正面衝突ですが相当危険で

          白は別の手を模索するべき。白16まで何とかなると

          思ったのは左側黒連絡具合の薄みあったから。しかし

一子カカエでも断然攻勢

                             黒1とカカエられたら青褪めていました。白4は許すけど

          黒5と追及し未だ眼形ありません。見ると中央白一団も

          相当薄いというか危険でどちらか死んでいたかも。

        なお白6には黒7受けが安全で良さそうです。     

 実戦:ヨミ切り仕留めたが一転ピンチに

         黒1も厳しく好手。以下攻め合いになったが黒21まで

         私のヨンだ変化の一つで黒一手勝。自動的に右側の白

         死んでいます。豪腕に驚き圧倒されました。ただ途中の

         左側黒攻める白12に黒13が惜しい。前の図に載せた黒〇

         ならばシノギ大丈夫でした。碁は怖い。白22とされると

         黒×助からないようです。右側で大戦果上げたがこれを

         捨てて地合い黒が勝つのは難。形勢急転直下でした。

         ◆実は当然に見えた黒17では・・・

コスミツケならシノギでした

        念のためにコスミツケの良さ解説します。白2は利くけど

        攻めて来たら黒9までどちらかの白二子取れます。

捨てる発想で単勝・惜しかった

        ブログ作成中に気づいて驚きました。実戦の白アテに

        黒二子助けず黒1!だと勝利決定でした。白aと取っても

        黒bで白一団は二眼なく作る余地も皆無です。攻め合いに

        ならないので白cも利かないから左側黒も安泰。

       

        ◆二子アタリは絶対という思い込みです。もし攻め合いで

        黒が勝っていなければこの図選んでいたはず。惜しかった。

        ◎本当に残念局。次は会心勝利局を。期待しています。