栗林氏四子局

 溌溂二段バネ?それとも重厚ノビ?

         栗林五段は四子になってまだ勝利されていないが石が張った手

         増え油断出来ません。右下白39手まで一気に掲載しました。

         黒40手目は黒a二段バネ黒bノビどちらが良いですか。

 

         ◆ここまでの着手で黒に疑問手は無し。左下黒20ケイマは次に

         黒aを見て一級品手。右上黒24、26は好形で次に黒イのツメと

         黒ロの厳しい攻めを含む。白25は工夫足りなく少々あまい。

じっとノビが正解

         黒1ノビが正解です。白aのオシなら黒bハネを食らわせ

         ×断点強調します。本手は白2。双方手厚いので一段落。

         そこで左下黒3へ一撃したい。ここは相当な好点ですね。

          ◆ハネもあるが打ちたくない理由あり。それは・・・

『シボリ筋』断点二つで今一つ

        黒1二段バネ。私も第一感。ただ白2切りにどう打つか。

        筋的に黒3とアテ返したいが白6ツギに×断点2つある。

        3の右×をツグことになるが後手でもあり今一つ。

90点は十分ある実戦

         少考し栗林さん黒3。白4~黒7と進む。不満顔でした。

         黒5で6にオシたいが白5で戦いになり置き碁では怖そう。

        ◆実戦抜きは味良いが黒7は黒aツギがまさるでしょう。

         黒17はぬるめだが可。白26まで進み次に黒イかロか。

トビ受けから凹みが形

         三線トビ黒1が正解。白2オシには黒aより黒3が眼形

         厚き形。白4遁走には黒5のモタレ攻めが適切に見える。

         白6、8受けなら黒9、11と左下へ追いやるのが▲の

         良き活用。左上黒一団の眼形が厚いので強く打てます。

二線トビはコスミツケ喰う

        二線トビ黒1は白2急所喰う。黒3ツギが辛き形。ただし

        白4逃げに黒5と落ち着いた根拠で応えれば悪くない。

        白を攻めずに黒7など今は実利で白へ圧をかけて行く。

実戦:力関係変化・苦戦要因は?

         ハネ出し味気にしたのか黒3ヒキだが白4~黒7では

         心細い姿で力関係は白が強くなっています。なので黒は

         勇ましい手より堅い手や厚い手を選ぶべき。実戦の黒9、

         黒13・15はその真逆。薄くなり苦戦になった要因。

お勧め①:腰を落とし実利策

          ×は弱いと黒1根拠が冷静でした。実利の黒3で打てる。

お勧め②:形整え我満策

       ポン抜かしたのは喝!黒1『二目にして捨てよ』選べば

       実戦よりも眼形厚かった。白a抜きに黒b形まで。

       ◎午後から向かわなければならないご用事があったとのこと。

       お忙しい中、指導碁にいらして感謝します。28日の研究会は

       盤上に集中し四子二連勝の碁を私が忘れるくらいの会心局を。