研究会は本当に久しぶりの坂爪五段。昨年は大会で優勝。指導碁は
有楽町で何年ぶりかな。三子上手コミ出しのシステムで開始です。
先ず画像を。黒番でどう打つか。右辺が焦点です。解説は後半に。
黒6カケツギに白は隅を一間に受けない例増えました。
白7カカリに黒8ハサミは一石二鳥手。白9両ガカリに
どう打つか。黒10ツケは逆の方がお勧め。黒16~白21まで
互先では隅白地が大きく黒あまいが定説。ただこの碁は
白コミ15目出し。簡明さで採用されたのでしょう。黒22!
この手は感心しました。模様広げるより実利選択が現実的。
白三々に黒1オサエが普通。白2、黒3まで定石。カカエた
姿厚く黒良しが現代認定。ただ上辺黒▲はぬるい位置にある。
一路右でないので黒イ狙い筋は白ロ、黒ハに白二が成立。続いて
黒ホで連絡は出来るけど白へ、黒ト、白チと対応されてあまり
眼形を奪えません。黒イはあまり得策ではないです。
黒1と二間バサミの方へツケがお勧め。白2、4と
頑張るなら黒5、7と対応し戦いになります。白8の
オシには黒9ツケて断点守り黒11と割っていく。
▲が最高の位置にあり黒打てます。
ツケに白2三々なら黒3、5と一子制し一段落。黒は
手厚く好ましい姿。今後に模様広げることも可能。
◆右上白地と一番前の実戦図白地と比べてみて下さい。
左下は一間バサミ両ガカリ定石開始場面。白7ハネ出しに
殆どの場合は黒A切りが正解。黒BやCは中盤過ぎなど
特別な場合が良いと思います。
黒1キリには白2とツケて隅取得計るのがスマートと
されています。黒3なら簡明。白4で一段落。先手は黒。
左上黒5が好点ですね、白6~8は定石後の打ち方。黒9で
この部分終了。下辺黒勢力拡大を一応は削いで無駄なし。
白2、4が気になる方いらっしゃいますが黒5~9まで
隅×を取るために凄い黒厚みを与えて良くない。黒良し。
実戦。打ち込んだ積極性が嬉しかった。ただし▲を動く
暇がなくなったので別法を次に紹介します。
下辺黒の詰めは一級品手。手抜きされたので黒1サガリは
気合でもあります。白2、黒3となり一眼も無い白一団誕生。
以下競り合って調子で白8と囲われるけどお返しの黒9ボウシ!
坂爪さんが喜びそう。白10逃げにじっくり黒11、13と攻めます。
左辺には黒イ、白ロ、黒ハのキカシあり。上の黒地拡大出来る。
冒頭画像の図。いろいろあったが右辺黒三子は助かりそうも
ない。そこでどう活用するか、私ならどう打つか伝えます。
先ず黒1ハネ出し。白2に黒3と切る。白4受けが普通。
そこであっさり黒5と上を黒地にします。白6には・・・
狙いの黒7を決行したい。白12まで穏やかに打てば黒13トビ。
次に14の一路左へ黒ケイマが相当厳しいので白14くらいか。
もうヨセへ切り替え右下黒15~19。白20ツギなら黒21、23の
最大逆ヨセ(白ショック)に回ります。地合いは盤面で少し
白良さそうだけどヨセ勝負。
黒3切りに白4は強気だが黒5に白6では嫌な雰囲気。
黒7とノビられ対応難しく白8なら黒9と手数増やし
右の黒三子生気取り戻しています。分断された白との
攻め合い勝てなくとも相当な攻め取りが期待出来ます。
また下辺白危険になる可能性もある。白選びづらい。
◎お疲れ様でした。今年もよろしくお願いします。