10日の研究会で抜群に内容良かったのは佐々木会長三子局。というより会心勝利局に
なるべく一局でした。多くの画像でその推移をお見せします。
左上一帯は黒4、白5と少し風変りの立ち上がり。左辺
白9ツケは上手得意の策。黒の対応次第で働きある姿を
得ようとの意図。また黒反発なら振り変わりの可能性も。
黒12、14は冷静でした。白15は黒a受けを期待し白×と
切る予定でしたが見透かされる。直ぐ白×だったかも。
気合的には黒1、3カミ取りですが△あり白6までシチョウ。
黒7、9と逃げ越し可能だが白10カケ喰うと悪そうです。
左上に黒スベリ石があるのでカミ取り控えたのは賢明。
会長に白2ハネは?伺うと黒3~7の返答。その通り。
俗な分断だけど黒9まで厳しい。白10には黒11が形。
白2で白5は打ちにくいので白ヒキを選んだのが実戦。
白2、黒3が実戦。次に白4切りは黒5の押しつけがある。
左下白スベリを咎められた形で白打ちにくくなった一因。
白4、6は黒を厚くし打ちにくいが白8を急ぐため。対し
下辺ヒラキも考えられますがオサエは強い態度。白10割りに
黒11~15まで自然で平明。白二間が弱く感じる雰囲気です。
右辺白16ワリウチに黒17は白18三々を誘った作戦か。
白2這いに黒3ノビが一番のお勧めです。白4には
右辺黒5ツメを急ぐ。白6トビなら黒7。黒厚いので
攻勢続くでしょう。なお右下は黒イが後の決め方だが
黒ロの味ある利きや黒ハから決めるのもあるので今は
保留したい。※なお白からは連絡しにくいです。
右下で先手取り右辺黒13ツメは打ちたいところだが白14
ノビが厳しい反撃。以下黒19まで順当対応だが乱戦模様。
黒11で最高手伝えます。
カケツギよりも黒1トビがベスト。白2が省けないのは同じ。
黒3ツメに回り白4トビに安心し黒5攻勢に立てます。なお
白イのハサミツケは残っていますが黒ロ受けで只のヨセ。
◆白△動き封じている利点がとても大きい。
白の後悔・反省ですが右辺白一子を動いたのが悪かった。
先ず白1とオシて黒を分断すべき。黒2ノビに白3コスミ。
黒4マゲには白5トビ。左右二つの黒一団も強くないので
混戦だったはず。白aは動くぞと匂わせるのが正しかった。
黒aと打たれた所。あまりにも白悪いので呆然としていました。
序盤の左側折衝で生じた黒イ・ロ・ハがフルに働く展開。
黒Aに打たれると白×一団治まるために右上方面は全部黒地に。
黒Bに打たれると中の白一団互先なら死ぬかもしれない。
黒Cに打たれると下の白×一団かなり危険。まさに白絶体絶命場面。
終盤。賢明に粘り何とか微細勝負に。さて頑張ろうと思った矢先に左下中へ
黒から出を打たれ愕然。切りは気にしていたがこの手見てなかった。会長鋭い。
黒キリ、白コウ取りとなりました。白負けは確実で『俎板の上の鯉』の心境です。
盤上を見渡して下さい。黒からのコウ立てが多くあります。右下隅白に対して
4コウ、下辺出る絶対コウ、隅のサシコミも利くと2コウあります。左上ですが
黒からハネ出すコウ立てあり。白からのコウ立ては右上に2コウ、左上に1コウ。
3つしかない。右下隅のコウ立て先に打たれたら会長の勝利確定でした。
◆実戦は右上切りのコウ立て。一見ここも利くように見えますが・・・
黒1コウ立て。対し白2が返し技。この手予想しにくいですね。
黒3受けは仕方ないが白4とコウを解消。右上ですが白2が利いて
分断するのは不可。全体の白眼形はイ連絡とロ眼持ちが見合い。
黒1コウ立ては抜くことで6目の儲けあるが左下白4と白がコウに
勝った利得は約3目。差し引き黒3目ほど得したのですが・・・
◎結果は白3目勝ちとなりました。前図時点では微細ですけど
白に勝利の風吹く流れはもう止めにくい。
お疲れ様でした。本当に惜しい一局。私はこの碁を負けと記憶し
佐々木会長強いと認識強く持ちます。八段目指し頑張って下さい。