S氏三子局。「似合わないことしました。」と局後感想。
確かに大模様作戦は珍しい。でもスケール大きくなかなかでした。
『破壊者』の私にとっては有難い面あるけど幅を広げるため有益。
いくつかポイント伝えますので今後の参考になれば幸いです。
白3、5に黒6~10は大胆で驚き。白9まで実利相当与える
感じだから。ただよく見ると四線白地は黒三線オキ味があり
確定地ではない。黒打てると思います。
下辺黒ツメは白三々誘う作戦。白23まで稼ぐのは私の棋風。
黒14が白を割った良い手になっています。黒立派な姿。
※なお左辺を黒がカケツギで守るのは凝り形で打ちにくい。
黒24打ち込みは白三々の代償。別法もあり紹介します。
黒1コスミツケです。白△を重くし白×とまとめて攻める
のが目的。黒a・bと根拠削いでいるので黒3と外から
圧をかける。白4逃げには黒5、7と攻め立てて行く。
◆白に実利与えず黒は地でも模様でも打てる。如何ですか。
右下は白17まで双方勢いでした。互角だと思います。
黒の外勢は黒A~Dの配置に合っていてスケール大の
黒模様。×具合をどうするかの前に黒5で有力案を。
黒1。一本アテが最適でした。白2に実戦の黒3連絡。
白4は黒を固めないという手だが黒5と受けて嬉しい。
実戦の白aが無効になっています。白4で白aならば・・・
同じく黒2と応じ白7まで進んだとき黒8出が打てる。
実利大だけでなく白×を廃石にしたことが大きい。
この後、中を白マゲてくればハネノビで右辺黒地に。
大模様一本勝負よりも打ち易いと思います。よって・・・
実戦黒2オシで黒1カミが可能でした。白2、4とはみ
出されるけど黒5まで応じ右辺は先ず先ず。白6補強は
仕方ない。そこで上辺黒7打ち込みで白地荒らします。
「大模様作戦一貫性ない。」との声がしても気にしない。
置き碁で方針を決め過ぎると上手に利用される。何かの
きっかけで方針転換見事だと柔軟で負けいにくい。
些末なことかもしれないが大事なので伝えたい。実戦の
黒aでは黒1が勝りました。×断点防ぎ白△を封じる。
白二子逃げることを企むようでは白幸せになれない。
右辺白カタに応じるのは利かさ気味なので黒1の辺対応。
悪くないがこの交換少し白プラスと見ました。最強は次図。
なお左上白2打ち込みに黒3は相場。その点を白打たれると
黒も強くなく白を一方的に攻めるのは難しいので。
白aカタに責任持たせ重くする意味でも直ぐ黒1ツケが
良かった。応じず白2ヒラキなら×配慮兼ねた黒3高圧。
白4にはじっくり黒5で眼形を与えない。黒1の利点は
白に左辺削減計る暇を与えないこと。真逆の別法を次に。
この図は考え方の参考程度に。左方面の黒模様削減が
急務なはずなのに右上白カタは方向違いでは無いですか。
と主張するのが黒1コスミ。ヨセでなく最強に
左辺黒地化計る手。気合は白2だが再度無視し黒3と
昇竜翔け上る。ただし右上をもう一手白に打たれるので
サバキ&シノギ力が必要。下手に打たれたらビックリの図。
◎お疲れ様でした。今度大模様作戦採用された際の参考に
なれば嬉しいです。次回もよろしくお願いします。