小林氏六子局序盤一場面検討室

         前日は教室で連続の小林三段。同じく教室メンバー野波さんと

         共に切磋琢磨の間柄。今回右側一帯での良い打ち方を伝えます。

立ち上がり:両ガカリに普通は三通り

         ケイマガカリから一間なので右下は段違い両ガカリ。

         黒Aツケが簡明。最近は黒Bが多い、黒Cはぬるめだが

         置き碁では紛れ少なく可。外へ出て白を割るのが基本。

働きの守り・二線カケツギ

          実戦は黒8コスミツケ。白9となり出にくくなる。

          黒10は外断念で隅治まり目指す方針続く黒12が

          なかなかの守りでした。白13~17は手厚く連絡して

          回りの黒を睨む手だが隅が味良い姿になっています。

            左下の黒18はバランス良き守り。右辺白19打ち込みに

            黒20はこの一手。白21ツケと進みました。

外ハネからサガリもある

        反発するなら黒1外ハネ。白2切リ違いには黒3です。

        変化多いのですが経験積めば習得出来て自信つきます。

実戦:『白の切り、切り』には?

          白6、8様子見。黒イ抜きと黒ロのツギどちらが良いか

          悩みますね。一長一短ですがお勧めなのは・・・

ツギが無難・アテは手抜き可能

         黒1ツギが無難。※白2アテは受けないで黒3と

         逃げ越すのが賢明。白4抜きは黒5が見合いと判断。

         右下白外勢を配慮し穏やかなワカレ目指すのがお勧め。

抜きは頑張り手(隅の攻め合いは?)

        黒1と抜く手もある。ヨミ強く、白石を攻めたい方です。

        白2アテに黒3ツギで白から凄い手はない。ただし味が

        悪いのは覚悟しましょう。白イ、黒ロ、白ハは・・

黒一手勝ち

        見ての通り黒一手勝ち。コウにもなりません。

外へコスミが優

         白にボウシされた時には外へ向かう黒1コスミが良い手。

         白2は相手せず黒3と一歩一歩。白4は黒5で大丈夫。

         ボウシ△に密着させることがシノギ易さに繋がる。

治まるならどう打つのが良いか

         実戦:白8まで逃げづらくなっているのは黒1に一因。

         本当は右上白も弱いのですが双方眼形乏しい石同士の

         攻め合いは黒が怖いですね。次図がお勧めの治まり方。

犬の顔複数だとが眼形厚い

        先ず黒1ケイマ。これは連絡を見て先手です。白2に黒3と

        今度は上をケイマ。連絡阻む白4なら黒5手入れがお勧めです。

        右上白一団も心配なので白6連絡くらい。次の黒7ですが本当は

        不要。でもこのぐらい用心していたほうが後半安心して打てる。

        面白い黒の形ですが『馬の顔』眼形厚い。白を固めてもいない。

        黒7で生きに自信ある方は黒A~Cへ先行を。実は黒5で・・・

        

勇ましく逆襲が可能

          「冗談じゃない弱いのは白。」と黒1逆襲が可能です。

         本当は白が危ないので白12まで防戦一方となりそう。

         まだはっきり生きていないが『許す。』の黒13で十分です。

         なお黒5でaアテは最強。ただしコウ怖くないことが条件。

         ◎大会いつも参加して頂き嬉しいです。活躍期待しています。