浦安碁会・笹田氏二子局

  本当にお待たせしました。笹田氏との二子局。毎局見応えあるぎりぎりの

  勝負所ヨミ比べが出現します。本局もそうでしたが今回は序盤を検討したい。

  中盤画像を先ずお見せします。最後に大勝負場面をお見せするのでお楽しみに。

中に切り入り白に流れ来た場面でしたが・・・

 白が中央切り打った場面。嬉しく思わずパチリ。昭和碁界では良い切りが入った時に

「包丁が入った。」と良く表現しました。主導権は白が握りましたがそのために後半

『無理気味な中手で黒大石を取り行きたくなり』逆襲されて・・・図は後ほど。  

白51まで解説します

分岐点

         白5ツケは令和手。たまに打つがまだ使いこなすのは難しい。

         黒は分岐点。左右どちらのオサエもあります。

一杯ツメなら戦い・三間ヒラキなら穏やか

        右からオサエたら白スベリで一段落。次に黒三間ヒラキ

        なら穏やかですが笹田さんなら黒1一杯を選びそう。

        黒5まで想定。忙しい戦いになるが黒打てます。

双方自信ありの進行

        主流の隅から黒1オサエでした。白2、黒3となる。

        次に白二間なら穏やかですが右下白シマリを活かそうと

        白4マガリ。黒5、7二段バネは当然。境界線競り合いは

        置き碁で本当は白が怖いけどそこは度胸。黒は・・・

ノビが最強・スケールは黒

         ここは黒1とノビたかった。白2囲いが相場ですが

         黒3が(カタ牽制)間合い良さそう。局後に笹田さん

         からも「ノビだった。」との感想がありました。

勢力点許すが最適だった令和流

          黒1カカエは互先だと白4まであまい。気を良くし

          白6と打ったのですが這いやオシでなくとき黒7!

          最適な令和流です。カタでは右辺星くらいだったか。

双方とも静かな構想勝負

         静かに進行している実戦ですが双方構想を練り

         つつ相手の考えを推察しています。黒10に注目。

         私も打つ手で一本だけでも味と火種が残る好手。

楔一本打ち込みの狙い筋

         と中打ったときの黒イ打ち込みがタイミング良く

         白ロと交換したら黒1、3と中から仕掛ける勝負手が

         黒の楽しみ。コウは白が負けられないので負担あります。

         ただし黒も何時決行するのが良いか難しいのですが。

実戦進行

         黒1、3など笹田さん上手く打たれています。白4に黒5が

         明るい態度。ただ白6に黒7は気迫あるけど怖い手でした。

         白10突き出しは白も怖いがシノギ大好きなので嬉しい進行。

         ここから冒頭場面まで難解で混沌な状態へと進みました。

         黒7ではごく普通に・・・

普通手選択で黒順調

       黒1でよかった 。上辺は楽しみないので白2~6の予定でしたが

       黒7トビで箱形の黒地を確定しつつ下側の白模様削減を兼ねます。

       次に白が中囲ったら下辺コウを仕掛ける要領。黒順調でした。   

白分岐点・穏やかあったが取りかけ勝負へ

   ★冒頭場面の続きの図。経緯と結果を言葉で伝えます。

 白番。黒の攻めに拘ったため頑張られ下へ追い込みどうするかという分岐点。

 実戦は下の白一子をタケフにし黒大石を取りにく選択。しかし左上の白大石を

 逆襲され生きが見えず攻め合いも白不利な状態に。「大きめな尻尾を捨てるので

 許して」との白依頼に妥協せず『否!』と頑張られたら白負けだったよう。残念局。

 ◎お疲れ様でした。12日もよろしくお願いします。