N氏定先局

 先に9日18時50分のN氏指導碁を紹介します。V氏解説は前のほうをご覧下さい。

黒渾身の勝負手

 下辺白がケイマに打ったところ。対し受けたら右辺囲われ黒勝てない。右下黒1 

 ツケは勝負手。私も打ちそう。対し白サガリ受けなら普通で長期戦でしたが白2。

 定先の相手にこの逆襲は怖いのですがヨミ比べで勝負してみました。そして・・・

凹みでほぼ生き

 右下白△と打ったところ。黒ハネのコウ粘りを防いだ手です。ここまで実戦。ここで

 別の手を打ち白3急所へ一撃されシノギ不可となったが黒1、3とされていたらほぼ  

 生きていたと思います。変化一例を次に。

追及不可シノギあり

    白4と攻めるよりないが黒5、7がうまい。これ以上眼形追及すると

    下辺白地破れてシノがれ中押し負けになるでしょう。N氏惜しかった。

意欲的!重くするノゾキ策

    左上ナダレを試み白14とヒラいたがすかさず黒15は初見。ただ

    白14で白15カケツギが本手なので素直な攻め手かもしれない。

    打たれた時は「良い手に見えぬ。」が第一感でしたが・・・

これが相場の進行

    白1ツギ、黒2トビ(好手)が実戦ですが白3受けが相場でした。黒4が

    手厚いけど白5に回り一局。元々白薄き所なので戦うべきではなかった。

白苦しめの進行・厳しいツケ

    白1は黒出切りが厳しくやり過ぎ。白7と手を戻したがまだ薄い。

    黒8が良い手。白9に黒10も卒なきキカシ。左上の黒が丈夫なので

    この戦いは黒かなり有利です。黒12は最強手段。ここに打つ方は

    『先』の資格あります。ただもう少し後、今は保留もありました。

最強図。ただし先行き不明

    黒1、3カミ取が最強手段でした。白10まで必然で黒11、13に白14と

    二子取るのもやむを得ない。黒15が素晴らしい。黒が良く見えました。

    ただし前の黒▲は弱くなっています。実戦のほうが打ちやすいかな。

黒バランス良く順調な進行

    手順を追って下さい。力強さと手厚さバランス良く白が圧されて

    います。上辺を白地にさせた方が打ちやすいですね。

    白30マゲに黒31、白32交換は悪くない。ここで冷静になれば・・・

全体俯瞰が大事

    黒1とノビを選んだと思います。隅に切り違い味あるので白2の予定。

    そこで黒3構えがバランス。黒aが一子逃げから切りを見て白bとなる

    ところなので。

    右下白高目が座り悪く黒イとロが見合いになっています。黒順調でした。

    ◎お疲れ様でした。前のときは二子に近い先との印象でしたがバランス

    感覚がかなり上達しています。次の機会が楽しみ。おまけ図を最後に。

下地期待の罠図

    隅を直ぐ黒1切り違いも魅力ですけど白2~6と対応し阿漕な企みを

    抱いていました。定石の黒7だと白8が成立します。黒9に白10で

    △が働き黒不味い。黒7では別案を探さないといけない。