浦安碁会・宮島氏勝利局

  浦安碁会ラストに紹介するのは宮島さん。卒寿と伺いましたが元気溌溂の

  碁を打たれ見事勝利。序盤~中盤をお見せします。

両者気合の振り変わり場面

    コウ好きな方は一瞥で経緯わかると思います。左辺で白がコウを仕掛けて

    左下にコウ立てしたが黒がコウツギ解消し白が三子取りという振り変わり。

    黒が得ですがその後の白一子コスミ出しに魅力感じました。

    続いて宮島さんがどう打ったかは後ほど。堂々の進行でした。

石が張った打ち込みからのハネコミ

    白3、5と黒6、8は共にじっくり。白13は右辺入ってとの誘いです。

    左下黒14は好点ですが白15打ち込みは早くも策手。黒16は期待した手で

    白17で黒18を促し19三々がタイムリーとの主張。実際は黒22が手厚く

    白生きても良いわけではありません。黒28打ち込みが気合良く最強。

    白29切り一本が白の自慢だが黒30で上の断点は黒シチョウ良しで不可。

    直ぐに白から効果的手段ないので取りあえず形の白31ツケですが・・・

    緩まぬ黒32ハネコミ。ここまで石が張っていて気持ち良い出だし。

責任持たせ攻める二刀流構え

     黒1二刀流もありました。白a三々を拒否し白△動いてとの主張。

      白2とかぶせる予定でしたが黒3が良い対応。白4と地を稼いだら

     黒5ツケから黒9と進出します。ただゆっくりして白も打てますね。

責任持たせ三々間接的拒否

    一番の勧めは黒1トビです。白△を大きく攻めているので白a三々に

    入りにくい。白2カカリなら黒3打ち込み。白はサバキを行いますが

    黒は手厚くなると右辺に黒イ・ロが決行し易くなります。

    ◆間接的に白a三々を打ちにくくしている点が高尚ですね。

白覇気無しの図

    冒頭画像場面に近づいて来ました。左辺黒ハネコミに白1は定石ですが

    この局面では打つ気しない。以下想定例ですが左下白11切りが魅力なく

    なっています。仮に最善と言われても打たない。私の棋風ではないので。

白の分岐点 穏やかか、仕掛けるか

    黒一子カミ取りましたが当然黒6とアテてきます。最初の考慮時間。

    穏便なら白イのツギ。コウ仕掛けるなら白ロか白ハ。白イのツギは

穏便は△活用難しく不満

    白1ツギには黒2と下をツグ手が最強。梅鉢形の白ですが眼形乏しい。

    いったん白3と補強したら今のうちに黒4、6を決めるのが機敏です。

    白8に悠々黒9と受ける。白△二つ活用したいけど黒が強いので難しい。

    なお左下は決めないのもあるけど何かの具合で下の黒二子が取られた

    場合はお得な交換になります。『コウ立てとして決めず』はもちろん可。

白コウ決行!黒の分岐点

     白aの方が高級ですがコウが続かないと見て白1切りを決断。黒2

     抜きに白3切りがコウ立て。対し黒は受ける手もありました。

コウを譲る打ち方

   黒1シチョウもありました。白の切り自体が損なので嬉しいとの主張です。

   ただ白2コウ取りにどう打つか。左下へのコウ立ては白受けずに白3と

   ポン抜きます。その図よりも黒3と譲る方が賢明。白4抜きに黒5と厚く

   打ちます。下一帯の黒地模様が豊か。正し上辺は白が頑張る展開になる。

   実戦はコウを解消し冒頭画面の振り変わりに。続きは明日以降。

   今日10日(土)は研究会。会員の皆様有楽町で逢いましょう