本局は戦う道を選んだ時の呼吸・動き・判断力などとても
勉強になる一場面だと思います。先ず三つの画像から。
白切った所。対し①黒はどの一子を補強するか決める。②戦うべきか考慮。
③戦うなら最強と普通どれを選ぶか。④戦った後のポイントはどこか。
◆未来は予想出来ないがある程度の見通しの想像、想定も持ちたい場面。
黒は戦い選択し左下隅も確保し頑張る方針を採っています。白フクレへの
受けを考えて下さい。 なお白フクレは黒のダメ詰まりを見ています。
終局画面。中央白△に対し黒の次の一手は最後に解答します。
黒1、3は下の石を捨てて簡明ですが白4に外の×補強が
しっくりこない。厚くないので地が損であまいです。
黒1、3は最強手段で力関係相当強い配置で有力。続いて
白6、8には最強継続で黒9とトビたい。しかし下辺が
薄く白イ、黒ロ、白ハの分断手段が狙われています。黒へ、
白トまでが成立すると心配です。そこに手が戻るのも痛い。
白4ハネに黒イのマガリが力強く隙無い手。黒イ飛びは白×で
危険あり。取られないかヨンで打つ手。黒×トビは白ロでダメ。
私は黒1から必ず考えます。形悪いとされるグズミですが
隙が無いので頼りになる。白2なら黒3と徐々に相手へ
重いパンチを響かせていく。黒5となれば「何が悪い。」と
主張出来ます。【力強いマガリ】は戦いに必須です。
実戦は黒1トビでした。形良く最善のときもあるがもし
白2が成立したら『オわ』となる。なのでトブときは必ず
白2が大丈夫かヨンで確認が絶対。ヨメない時は前の手。
白6に正しく打てば脱出出来ます。難易度★★
黒1キリから黒3アテが唯一のシノギ手段。白6に黒7、
9が奇麗な脱出となる。白は実戦よりこの図が良かった。