有楽町指導碁・何年ぶりかのS氏四子局

 先ずお顔を見てあっ。と依然と比べ相当お痩せになっているが市ヶ谷・有楽町と

 私に受けに来て頂いたS氏です。三年は経っているでしょう。ご病気から

 ようやく治癒されたそうです。八街のピーナッツをたくさん頂いた記憶も蘇り

 本当に有難く嬉しく感じました。戦い重視で張った手が好きな棋風は全く

  変わっていません。楽しく見応えある内容となりました。先ず画像から。

左下令和定石・左上は少し固めの出だし

右上から戦闘開始

左下の白を標的に。左上隅放置は大丈夫か?

根拠に辛い立ち上がり

        戦闘派・武闘派の棋風の方は先ず自分の根拠・足元を

        しっかり固める方が多い。相手に先行されても中盤に

        パンチをお見舞いし大きなポイントや勝負を決める。

        不発の時は地が足りなくなる可能性あるが魅力的です。

        右上カカリに実戦と違うが有力な道を先ず紹介します。

二間受けから迫る作戦

        令和碁界で打つ方増えてきたのが黒1二間受け。この配置は

        白2を許すけど黒3攻めが有力でありそう。参考に。     

実戦

        黒1ハサミ気合良し。白2両ガカリに一歩一歩コスミも

        あるが黒3ツケは石が張っています。白4分断は勢い。

        黒9で二目ハネたいが切られ無理。断念したのは正しい。

        以下切り結び戦闘開始。黒11、白12で止めるなら打たずが

        良い。ただ凄い手段を狙っていたとのこと。後で紹介します。

        黒13は他の補強もある。何か打たないと隅が心配ですね。         

別法の横ノビならばハネ可能

         石の姿だと実戦だが黒1とこちらにノビる手ありました。

         同じく白2だが黒3ハネが可能。白4には黒5カケツギ。     

         白イに黒ロ。白ハに黒二。隅がかなり味良いのが利点。

         黒9まで想定しました。実戦より少し黒打ち易そうです。

穏当・(コウ仕掛け・保留)その判断

        進行した場面。S氏は中を厚く打つ。白は右辺仕掛けて

        白一子抜かせて二線アテたところ。ここは分岐点でした。

        第一案:あっさり黒イのツギで▲取らせ他へ。(お勧め)

        第二案:黒ロとアテて好勝負を挑む。(難しいがある)

        なお黒×は悪い。理由はコウに負けても勝っても損なので。

        検討で伝えきれなかった第三案・保留する考えを紹介します。      

形決めず左辺へ転身・Aを睨みつつ

         右辺保留し左辺黒1と打ち込む。ここは黒の狙い点。

         中の黒が現在は厚いのでその活用でもあります。

         白2には黒3ケイマ。この後はいろいろありますが

         右側の黒Aコウ仕掛けが白にとって不気味で負担。

         白は黒手抜き咎め右辺打ちたくなります。次図を。

白気にすれば黒は左辺で代償得て勝負

        白2取りは黒に何か受けてとの主張。無視し黒3とトビ越し

         「さぁ。白どうする?」と伺うのが石の流れ。コウ仕掛けは

        無理と白4ツギなら嬉しい。もう黒×はカス石なので矛先を

        左下白へ向けましょう。黒5が最高手。白苦しくなります。

        ◆なお右下黒●ですがイとロがある打ちは平気です。

        ※コウ保留は高級。これからの参考になれば嬉しいです。

2の二で謙虚生き

        冒頭画像2の死活具合を。白1と飛び込む予定でした。
        対し黒三々受けは白(2の二)トビ込み」で危険。

        黒2が正着。対し白3が最強攻めですが黒4が冷静な受け。

        白5に黒6と凹む筋です。aとbが見合いで生き。

        ◎復帰初の私との指導碁お疲れ様でした。感謝いたします。

        来月は9月12日(火)同じく有楽町囲碁センター。

        ご都合良ければいらして下さい。