以前隅はほぼ小目だったN氏ですが最近は星を採用されています。
戦いの碁なので星が似合っています。今年一番の内容でした。
先ず終局図を。その次の画像は『黒番次の一手は?』出題です。
白△と応じた所。ここまで互角だと思うが黒うまく打っていると思います。
黒番でどう打つか。Y氏は直線的な手段でしたがここは幅広く作戦ありそう。
白番三連星は何十年ぶりか。大らかさあった時代懐かしい。
対しN氏は一間ジマリから黒7や黒13と辛めの鶴翼の陣。
今年最後の指導碁の可能性大なので意識してか双方じっくり
模様対抗です。下辺白20カタに地を一瞥もせず中央へ進み
黒27、特に黒29が素晴しい一着。黒19と連動して
白一団へ迫っています。白30は一間が本手でしたか。黒31が
薄み突く好手。白32は苦心の受け。一発ぐらつせたので・・・
黒1と上辺に打ち込みたい。中に黒石来たことが決行理由。
白2と出てくれば柔らかな黒3。白4には黒5が調子です。
上を攻める振りして『敵は本能寺』▲を静かに黒イと助けて
白ロに黒×を有効にキカシ攻めるのが狙いで楽しみ。
◆このようないったん・・・という作戦も浮かんで取り入れたら
N氏はさらに強くなる。碁の幅も確実に広がります。
ストレートな攻めでした。直ぐはうまくいきません。右下隅を
犠牲にはしにくいので白12までとなったが黒空振りしました。
黒13は狙い過ぎで喝!前図打ち込みへ切り替えて欲しかった。
取りあえず黒1とケイマしたかった。白2は黒3と
受ける。白4が必要なので黒5と連絡します。白6
なら黒7と要点に回れ白一団への攻め伺います。
◆上辺受けず白7なら黒6でシノギ勝負。頑張れます。
黒1ハネは異筋。白6まで白厚くなっています。続く
黒7、黒9は鋭いが白10に勝負する余裕ないのでは変。
黒13では早く黒17が勝りました。白18で黒苦しい展開に。
かなり進みました。▲弱く終局近いなと感じていたが
左辺黒1、3に白4が余計なこと。黒5から仕事して
黒9に戻ったのが賢い。白10と二子取ったけど黒11、
13となり眼形厚くなっています。技あり取られました。
白4では白11サガリが最強。逃しあまいがN氏は流石。
◆左上に注目。「白20はこれで全部白地。」の主張だが
黒21!実に鋭い。形勢は悪い黒はヨメなくとも手をつけ
求めるしかない。対し白地死守するのは結構難しく・・・
白1は2ノビが正しかったか。ただ黒2を期待した妥協手。
以下白9まで少し減って黒地も出来たけど白地確定で安心。
以下実戦ですが右辺白19が最大ヵ所。白勝利確定です。
黒2で右の黒3ハネを検証してみます。
右ハネ黒1打たれたら対応難しかった。普通の白2には
黒3~7がしぶとい。コウにするよりないように見えます。
白守った後、コウになれば黒成功でチャンスでした。
白2、4には黒3~白8まで交換して黒9と継ぐ。
イとロが見合いで手になっています。なお次に白が
黒×取るぞとの手を打ってもそこは受けません。
検討で実戦の左下隅削減手で右辺連絡していたらどう
でしたかと伝えたので図で示します。黒1切りは△を
取って実戦と比べ出入り20目超す。左下は白地になるが
黒9が良い手で多少減ります。白16まで進み次に黒Aか
黒Bか黒Cか黒Dか。10目は白が良さそうだが参考に。
◎お疲れ様でした。今年も受けて頂き本当に感謝しています。
これからも自分の個性を大事しいったん保留など分岐点で
打つ手の幅を広げて下さい。最後まで勝敗不明の熱戦局を
期待しています。良いお年をお迎え下さい。