浦安碁会・山崎氏四子初勝利局

   四子になってまだ日が浅い山崎五段ですが見事1目勝利されました。

   不思議局ですが序盤の昭和定石も勝因の一つでした。では画像から。

終局寸前の盤面 

大ヨセ残る場面 (まだ追いつけると思っていたが)

全て昭和定石の立ち上がり

ハネ出しサガリの筋

         黒10、12ハネサガリは棋書からで習得中とのこと。山崎さん

        チャレンジ精神良いですね。ただ間違えたら大変な定石。

双方石を取り合う定石へ

        白1は振り変わり希望。他の手もありますが無難です。

        ここからは一手一手必然で・・・

 左右も簡明なワカレ・ボウシには?

         黒5で一段落。ほぼ互角とされていますが置き碁

         手数多き定石は四分の一形決まるので有力です。

         左下黒7、9は左辺白に囲わせる精神で感覚正しい。

         黒13は黒△どちらかが普通。少々へこたれに見える

         右下は令和になり互先では白少し良しとされるけど

         黒29まで方向的に良。黒13あって白はこれ以上相手

         しにくいので白30ボウシ。黒aなら白bの予定でした。

才ある二手に感服

        黒1受け良いと思います。以下黒9までバランス感覚も

        良くて腕上げています。さて本局で最初の驚きの場面へ。

        白10守りに黒11!これはカタか。白へ働きかけ上辺を

        固めようとの意図と推理。無視し白12は左辺広げつつ

        取られた白三子活用を企む手。すると黒13!これは?

        解読難だが中央へ出遅れたくないとの気持ち表れか。

        石が伸びていて以前の堅め堅過ぎ山崎さんではない。

積極性感じた場面

        白1は狙いあります。すると左上は受けずに黒2~6と

        我が道を行く。五段に上がって打ち方が変化していますね。

        白7が狙い筋。捨て石にして黒12の左断点を狙う意図です。

        ここから私のストーリー通りになると思ったのですが・・・

 白の描いたストーリー(ほぼ互角)

        黒×種石助けるために黒1だろう。利用し白2、4を利かし

        白6出切り。上辺黒地大きいけど中央に白地がどのくらい

        つくか。ところが驚愕の一手が出ます。妙手かもしれない。

想いもよらぬ展開へ

        黒1。「ええっ。」と声が出たと思います。白五子を

        取る手あるのに我慢し自らを生きる。良いのかな悪いな。

        との気持ちで白2ワリコミ。黒×助からない。

        しかし黒3。白4抜きに黒5タケフ。自然に白のストーリー

        回避。いや崩されているのです。大儲けと思ったけども

        中の黒▲は壮健。右の白一団への攻めも生まれるでしょう。

        一応はここまで白が得したとは思うが右上隅で大事件起きる。

白の最善(コウ)

        白1~白7と打つべきでした。黒8で取られ六本は死

        即断したが白9、11手段あり。コウが結論です。実戦は

魅入られたように・・・白捕獲

        序盤はよくある筋の白1を打ったら山崎さん黒2早かった

        隅捨てても左辺は荒せるなと白3。しかし黒4~8がうまい。

        先手でシボり遮断し黒10。本局何度目のビックリでしょう。

        見事に捕獲され全滅です。何故こうなったのか。前の白イ、

        黒ロ交換が悪い。ため隅に手がつけにくくなっているのです。

        ◆山崎さん本当にお見事。天晴です。

        ◎黒1目勝ち。腕上がっていますね。島五段と切磋琢磨

        され六段めざし頑張って下さい。では23日の研究会で。