有楽町指導碁M氏三子局

 この碁は最後黒のシノギ勝負となり白も自陣に追い込んでの大捕り物になりました。

 死活ヨミ合いは白に軍配上がったがぎりぎりの勝負だったです。では序盤から。

ツケ二段早治まり定石

        白三間ばさみに黒4、6ツケ二段。早治まり手段としては最適です。

        白11ノゾキは策手。黒12と一本はオスところ白13に対し・・・

カミ取りが簡明

          黒1、3カミ取りが簡明で最善でした。白4切りなら

          お返しの黒5切り。以下白8まで取り合いはほぼ五分の

          ワカレ。でも黒先手で黒9シマリに回り打ち易い。白切りで

          白7カケツギならそのとき黒4ツギで黒満足します。

実戦進行

        左上を安定させ布石が静かに進行しています。左辺白4の

        構えが少し嬉しく感じましたが黒は勢力で負けていません。

互先的打ち方一例

        互先なら左辺黒1です。白へ一撃し黒aを匂わす。

        右上白2と迫ってきますが黒3~7が軽め対応。参考に。

力抜く大ゲイマも有力

        右上黒補強するなら黒1大ゲイマが普通。次に黒aを伺う。

        実戦と同じ進行になればより模様が引き締まっている感じ。

少し辛いがしっかり生きて安心

         黒1が道草。白2受けのうっかりです。でも黒3と

         味良く手入れし上辺も完璧生きてこれからが勝負。

         右下白10カカリに渋い黒11好手。ツケ二段に黒15も

         適切でした。白強く打てず黒がポイントを得ます。

妙手段紹介①(参考程度に)

        ここから紹介する3つの図はヨミの分野なのでそんな手が

        あるのかと軽い気持ち・参考程度に。黒1~5は珍しいが

        筋の一つ。白のダメ詰まりを突く手段。

二子取って生きは先ず先ず

        白1と抜くのが相場で黒2がアタリとなり黒4と二子を

        取って威張った生きで一段落。白も厚くなり不満はない。

        白1で欲張るのは・・・

白に負担与え黒先手生きは大成功

        白1は悪手。黒2抜きに白3切りはあるけど黒4と応じて

        いったんコウになります。白5コウ取りに黒6と生きるのが

        賢い。続いて白a解消なら先手生きとなるので下辺黒bへ。

        ◆少し白地与えましたが実戦の後手生きより勝ります。

  黒狙い筋決行・しかし混沌へ

        右下で黒は実利得て白1補強に黒2と迫ってきましたただし

        白3三々が絶好。地合いはかなり縮まっています。黒4コスミが

        鋭い狙いで流石は三子と感心。ただ後手となり白15打ち込み。

        右下白も弱いけど左下黒も弱い難しくなりました。

推奨図

       左辺は白△で厚いので先に黒1、3と固めて良かった。白6の

       受けなら黒7ツメに回ります。黒9となれば地合い黒リード。

       白6で何か工夫するかもしれないが左下隅が大きかった。

       ◎最後の死活勝負はスリル満点でした。次を楽しみにしています。