この碁は序盤を詳細解説します。伊東さんは本格派で聡明。検討も充実しました。
数手前に白がノゾいたのですが黒は数手決めたあと考慮中。どう打つのが良いか。
私は一番過激な手段から考えますが『想定し打てるかどうかの判断が大事』
右上に注目。白9三々は両側に白配置あるので黒悩むかなとの意図で
決行。対し伊東さんは黒10、12。白13に考慮。黒14~16の基本三々
定石に戻し穏やかなワカレに。ただ白17が絶好に見えました。
右上の黒一団への見解は棋風・好みで分かれると思います。
私は黒少し弱い石かなと判断しました。
自分ならどう打つか考えたら二段バネ定石が浮かびました。黒11まで
如何でしょう。白12オシが絶好だと困るが上辺(9の四)と既に囲って
いるので価値それほどと見ます。黒13と構え次に黒イのカケが楽しみ。
オシ打たず白1カカリの可能性あります。その時は黒2、4で先手取り
黒6ケイマに回りたい。黒×きついので白7受けなら黒8一杯ツメが絶好。
もちろん相手がいるので序盤は自分の都合良くはいかない。参考程度で。
黒18(26)20に白21アテは絶対。そこで即黒22コウ仕掛けは凄い。
右下黒24コウ立てを見ての決断。余程コウを解消(次図)しようかと
思ったが白25受け。黒26、白27と謝らせ黒は気分良し。ただし右下の
黒24は白を固めこの時点では少し悪手になっています。
黒28大場に白29キカシ。これが打ちたいための白27我満なんです。
黒30ツギで下手な反発はかえって損しそう。黒32までは相場でしょう。
白37~黒42まで定石。白43はしつこいが一つキカシたい感じ。
コウ立て黒1に気合は白2解消。黒3連打となります。ほぼ互角か。
ただここで白4ノゾキは黒5と無視されます。「えい。」と黒×捕獲の
白6には黒7と△を取り切られるでしょう。これは黑簡明です。私は嫌。
ノゾキには黒1ツケノビが最大の反発です。分断どうぞとの主張。
白8まで想定しました。ここで黒イと捨てれば流れ。気が変わり黒ロの
逃げ出しもどうなるか検討します。また捨て方も黒Aダメ詰めや黒Bの
形・黒Cの頑張りなど比較検討ですね。
この打ち方は損を先にする意味あるので状況・配置見て選んで下さい。
×にツギたくない気持ちわかるが黒1(2の下)ツケコシから黒11は
白12オサエが好手でやり過ぎでした。続いて二子逃げるのはドンドン
白にオサれ手白×分断で黒苦戦となる。伊東さんは黒13と冷静。右辺白に
取られたら損だけど左下で頑張れるので良い切り替え。
◆ツガないならツガせたいが生きた人間の碁で多いが私の白14がそれ。
絶対大人しくはツガぬと黒15ツケコシ。意地と意地の張り合い。ここで
冷静に黒15をシチョウでカカエもあったけど私も止まらなくなり左下へ
白16サバキを求める。黒17、19で果たしてどう展開するのか・・・
この時点だと中の白のシノギに余裕あるが右辺を白が稼ぎまくり
際どいシノギ勝負となりました。 解説はここまで。
◎今年半ばから再開した浦安碁会は無事に一年継続することが出来たのも
伊東さんのお陰で感謝です。本当に有難うございました。また研究会や
囲碁サロンじょじょでお会いするかもしれませんね。
来年は1月22日(日)が仮決定となり嬉しい。よろしくお願いします。