V氏二子局序盤


    V氏は久しぶりでした。外連味と気風良い棋風との印象があり

    策をせずストレートで戦い勝負してきます。本局は途中で大胆な

    振り変わりになりました。先ずその画像から。  

右辺黒ツギまで。振り変わりの優劣判断は?

 中は黒のポン抜き跡。右辺黒地は右下隅から数えて約42目右上白地は約34目。

 下辺は白から打てば地になるが堂々と黒(9の十六)打ち込みあるので確定地は

 右下隅の白地で15目と見ますか。左下は黒地13目、左上シマリは黒地12目と見て

 単純な地合いだけ見れば黒が18目リード。

 全体厚みでは白が少し勝ると思いますが右外の黒厚みも立派なので5目も無いと

 思います。次に白番を考慮しても二子の効力十分残っていますね。

 ◆さらに検討でV氏の質問があり判明したのですが・・・

アテが利くのは黒の利点

         黒1アテが利きますかとの質問。考えてなったが

         利きます。その前に黒1で『右上にコウ立ては?』

         と聞かれ「無いでしょう」伝えたがヨンでみると

         相当難しいです。

手抜きは本コウ・白心配

         仮の図です。黒アテに手抜きし白1と囲うと黒2取り。

         白3と飛んだら黒4コスミツケ(最近多く出現)で手に

         なっています。コウは白負担重いので利きますね。

コウ立てありそうです

         黒1とコウ立てし白手抜きは黒3で手になりそう。

         今の私のヨミではタダで捕獲する手段が見つからない。

         ◆V氏からここ最近絶不調と伺いました。もしかして

         悪くない形勢を悲観し過ぎるのが一因かもしれない。

一応は白構想通りの進行

         序盤。白二間高ガカリは最近二子局で試して好感触

         得ています。本局も採用。対し黒じっくりで対抗。

         右下白11、13変則戦法に黒14では・・・

白注文避ける辺展開も有力

         黒1二間が良いと思っています。瞬間白2が癪ですが

         黒3、5と辺で代償を得ます。白6なら右下は厚いので

         右上黒7受けでも良さそう。黒5は黒Aを分断を狙う

         黒B進出も面白いと思います。

がっちり型は互角

         黒3ブツカリなら無難。白4は必然なので黒5と治まる。

         この配置だと白6と打つかも。一応白イ寄りつき狙い有り。

         互角だと思いますが隅ツケたときの予定でないと黒不満か。

白中央手に【黒番次の一手は】

         右下隅は新型ですが白少し良しと見ていました。

         強い方は黒15で白8をアテたい気持ちあるでしょう。

白は絶対ツガない。コウで受ける

         下二図は私の頭の中身。解説無しで雰囲気を。

この図は白に勢いあり

気合の切りで十分対抗

         白が中央打ったとき気合で右上切りたい。ツケオサエに

         全く手抜きは許したくないです。右辺は白2~8が良き整形

         だが黒9とノビ切りが志高い。白10~14が相当だが黒15消し。

         この図は双方堂々でほぼ互角だがスケール大きいのは黒。

肩の力抜くのも大事

        白1~白5まで実戦。白1は左下オサエ込みが急務でした。

        黒2は流石。機敏で明るい。勢いで白3、5と連打したときに

        実戦は左上で頑張り過ぎて形勢損ねました。ここでお勧めなのは

        下の黒6打ち込み。この手は黒1を活かす手。白7ツメが大きく

        見えるが黒8、10が手厚い対応。白後手になれば左下白を攻める

        展開になるでしょう。上辺は右上白が鉄壁なので感動薄き白地。

        比べ下側黒連打は左下や右上白へ楽しみが生まれます。

        ◎好調になったV氏との次の二子局が本当に楽しみです。