浦安碁会・山崎五段中盤

     山崎五段四子局。厳しい手が増えてきたが棋風は手厚さ。それを

     中盤からの戦いに活かせるかが今後の課題で本局のポイント。画像を。    

白模様への挑戦・打ち込みか消しか

       考慮場面。右の白模様へどう挑むか。ヨミよりも構想力が大事。

ここまでの着手への評価

        序盤は省き中盤から解説しますが先ずこれまでの 着手で

        気になる手を軽く評価し今後の打ち方の参考にしたい。

           評価低き手は左下黒×。下辺スベリと変わりこの交換は損。

                          右下黒イ、ロのハネツギは安心と攻めに繋がるので可。黒ハと

                        二はどちらか一つで大丈夫。二つはやや重複とみます。

       左上黒A受けは白が動きにくい効果あり良し。右上黒●サガリ

       隅の守りと侵略見て相当評価高く感じます。

       さて黒番でどう打つのが良いか私の案を先に紹介します。

ドカンが第一候補

       【下地案】先ず黒1とノゾキます。今なら白2。そこで黒3

        ドカン打ち込み。白4遮断は当然だが黒5と堂々胸を張る。

        白6ボウシは待ってましたと黒7。これは『旗を立てる』

        表現される手で厚さ強さ主張手。決して弱いとは見ません。

             黒弱点探さない。【回りの白薄みあり》と白石のみ凝視が大事。

 

斜に睨み囲わせて削減策


  
     
白模様を斜に睨む左上白へモタレも面白そう。白2と力を

       利用し黒3と進出。白4、6には大人しく受け右上黒地確定。

       白8と囲ってきたら待ってましたと黒9トビ込みです。白△の

       誘いに乗らず消しに行かない冷静な作戦ですね。

炙り出し攻めで自然進出策

       左下黒二線オサエの顔を立てたい気持ち湧きました。そこで

       黒1、3面白そう。白に「生きますか。」伺う。白イやロの

       手入れは屈辱と白4、6と進出してくれたらシメシメです。

       黒7、9と攻めていく。自然に右白模様は萎むでしょう。

       ◆このような展開になるとあまかった黒a・b・cが活躍と

       なります。なお外に出ず生き目指すなら白イが正しい。

       

黒番・最強手はどの手?

     山崎さんは消しに向かわれました。なかなか良い着点でしたが

     白強気のボウシから攻めてこの場面に。黒番で最強態度手はどこですか。

意外な強気手・ナラビ連絡

        黒1が最強最適。黒イとガッチリ繋がり白a逃げは怖くない

        主張しています。前の▲味方の頼もしき援軍があるから打てる。 

断然攻勢

         白2は黒3。白4には黒5が手堅く、白6には黒7。

        もうシノグ気分ではなく白を攻める意志表示ですね。 

実戦:一番伝えたい場面

        実戦黒1も悪くないが白2~6と無理やり分断しました。

          ここです。強き五段、そして六段目指すならば・・・断! 

切る!やり過ぎと思わずに

       局後に伝えた図。今振り返ると自分より各段力強き相手に対し

       怖く難しいかもしれないが・・・切ることで相手に弱点が生じ

       ます。それが黒のシノギ道増やす。分断が安全とも言えるのです。

       ◎お疲れ様でした。上手を倒すために今後も下地流を伝えたい。

       ただ劇薬的なので使用法誤ると失敗もありますが実践続ければ必ず

       栄養になります。25日の研究会お待ちしています。