本局は立ち上がりで白失着を咎め、打ち易くなり中盤も盤石の厚さ築いて
形勢悪い白は弱石二つを守ってはじり貧とみてさらなる勝負手を放つ。
「多分利く」『先手でキカシ』【絶対先手】など打ちたいがコウ立てを
無くし損の場合あるのでタイミング良き時機が最高。 では始めます。
一般に目外しの大斜ガケと違い星への大斜ガケは打たれません。
良くない理由あると思うが不明なので試してみました。左上の
大高目が役立つ可能性もあればとの気持ち。伊東さんは堂々と・・・
黒6ツケ分断。対し白7も真向手。以下黒16まで自然。
根拠の隅は白が打てるが白17ハネはやり過ぎの一手。
白1サガリが正しい。以下白7まで想定ですが両側の黒が
さほど強くない。実戦のように他へは打たないはず。
黒1切りが好手。白2、4で取られるけど捨て石。続く
黒5(2の左)切りが捨て石第二弾。黒7、9と利かす。
黒11は先手オサエ。黒17まで白地与えたけど大きくない。
続いて中の白三子攻めれば普通だが左上白二間ジマリも
大きいので黒19カカリは頷けます。白20は気合。対し
左上黒22は互先的反発。一応白23は黒を攻める気分。
◆ただ両隅▲存在が大きく力関係は黒です。
左上は急がず黒1、3の方が主導権は延々と黒でした。
進行した場面。どうも白が良くない展開になっています。
▲オキは仕方ないが聡明な伊東さんは・・・
種石なので黒1とツギたくなるが白2と逃げられます。
隅は取りあえず黒3か。しかし白4と補強されると中の
黒5は省きにくい。そこで白6と治まることになります。
問題は右上隅。黒aなら安全だが手がかかり遅れる。
中の黒一団は強いとは言えずあまり黒ぱっとしません。
取ったけど全然美味しくない。黒5アテは不要で他へ打てば
圧倒的でした。左上白6消しに回り悪いながらも後半へ望み
持てましたが▲放置できず一人弱石は淋しい。一方黒側は
弱石なく厚い展開でニンマリですね。白2では・・・
不思議。白1考えなかった。黒に良き手段あるとは思うが
実戦よりも白確定地多かった可能性大。今度伊東さんに
どう対応する予定だったか伺ってみたいです。
カケ狙っていたと伺ったので成立するか有力か検証します。
私のヨンでいた図。白10ツケコシで逆襲し何とかなるでした。
しかし黒11~白26までほぼ必然の進行で攻め合いになりますが
黒の手数は×の四手、白の手数は×の四手、次は黒番なので
黒の一手勝ちです。でも際どいですね。途中にお化けが出ると
攻め合いが逆転する可能性ある。黒1カケは打たなくて正解かも。
大詰め終盤。左下隅へ入ったので回りの白はさらに薄く
なっています。中央黒1で眼形を奪い白2は繋がった
顔しているが黒3。次に上のツケ分断が厳しい。もう
守っていては勝機の見込みないと見て形の狙い白4を
敢行しました。すると隅へ黒5ツケ。もしやと思いつつ
白6受け、すると黒7、9です。これは先手の利かしが
目的ですが・・・利かない。白10で形勢急転、逆転かも。
もったいない。キカシせず平凡な黒1ツギで何事も無かった。
白2、4なら「どうぞお繋がり下さい。」で良いでしょう。
左下隅の白には黒9~15という花見コウ手段が残っています。
なお下から中へノビた黒一団ですが見ての通り眼形豊富。
◎本当に残念局。序盤からずっと圧していて危ない所なく
最後の場面は油断でのミスですが一手の重さ。碁は怖い。
来月も早々に日程決めて頂き有難うございました。
風薫る季節、5月12日(日)よろしくお願いします。