後一歩の惜敗局(完)

筋良き単ハネ

     右下で双方気合の応酬があり黒1分断は上の白の攻めをみたもの。

     隅を黒2なら無難でしたがH氏の棋風ではない。白4で▲頂きと

     思ったとき黒5単ハネが好手でした。白6と後退させ黒7で先手

     連絡し黒成功。しかし黒9が逸機。中央白10に回り安堵です。

手抜き可能 先手取りたかった

     H氏は数年前まで暴走気味な面が多々ありました。今は安定感など

     格段に腕を上げています。ただし本局は配慮・用心深さが裏目に出て

     いたよう。黒1と中の好点先取が可能でした。白2は黒3で白薮蛇と

     なります。白イやロと打たれてから黒Bで良かった。惜しい。

白の左辺開拓計画 黒見抜けるか

     中の白が厚くなり白イ、黒ロ、白ハ、黒二交換から白1は黒2を

     誘い左辺開拓計画です。黒4~8と相手してくれて思い通りだなと

     ほくそ笑んでいました。しかし白9、11分断が調子に乗った悪手。

     もう昔のH氏ではなく▲逃げるわけがない・・・失礼しました。   

白の反省 ただ消されますが

    白の反省です。白1とノビるべきでした。黒2、白3で×を守らず黒4と

    消されますがこの方が実戦より遥かに白良い。

黒に大チャンス到来

    左辺黒に土足で入られ白は防戦の立場へと変貌。白12~16は意地

    でイとロが見合いとの主張。ただヨミの裏付け浅かった。さてここです。

    大チャンス到来。H氏が白を、下地プロを信用せずに・・・ 

強気の切りで咎めたかった

     白△に黒1切りが痛烈でした。白2オサエは黒3、5と応じます。 

     この後を想定しました。

地合い優勢

    白1~7は仕方ない。なお黒8に白10は無理。黒に逆ハネされます。

    黒12サガリまで左上の黒地がデカいですね。地合いかなりリードです。

    ◎結果は白4目勝ち。計算する余裕なく勝った気がしない一局でした。

    お疲れ様でした。次回は強く打てそうと感じた場所は裏付け取り過ぎず

    思い切り良く打たれて下さい。私の打ち過ぎを咎め快勝局を。