N氏定先局・新型検証室

 

    19日(日)の幽玄の間午後の一面設定にN氏からの申し込み。

    定先局ですが段位も上がっていて油断出来ない。本局立ち上がりで

    白失着あって危なかった。先ず画像を。右下に注目。

手順推理出来たら凄い

  この形見たことないですね。手順推理出来たらホームズか、マープルか。

  黒は断点多い。白は形が悪い。果たしてどちらが良いのか。互角なのか。

振り変わりで一段落

     結果はこうなりました。黒は左下補強し白は左上大場で第二ラウンドです。

     右下黒地約15目、左下も約15目で合計30目。右下白地約10目、厚みが何目

     かは難しいが10目はみたい。左上は12目、右上黒と左下二間を同じとしたら

     形勢判断的には少し白良しか。ただ白厚み働かず零目になるやもしれない。

白グズミオサエ悪手、黒ノビコミ好手

       白12、14は古碁で見かけた記憶で打ちました。白16は

       大好きなグズミだがこの場合悪手。黒17ノビコミ好手。

先に隅オサエが正着

        白1オサエが正着。黒2に白3ツギなら黒4よりない。

        白×がアキ三角だが白5ハサミに回り打てる。黒も隅に

        黒イやロのオキ手段が楽しみ。定石かはわからないが

        良い勝負に見えます。

アテからハネが咎める好手

        白1切りに黒2アテから黒3が最善手でした。白5に

        黒6と連絡し踏ん張っています。

実戦:黒頑張り過ぎ・白拘り過ぎ

        実戦。双方疑問手があったがこの進行は黒が不利に

        なっています。隅の白を黒は取らないといけないが

        コウは必至。数手遡り検証しましょう。

あっさりで黒良し

       拘りの白3ノビに黒4アッサリが良かった。白5に黒6

       受けが良い手です。白7ゲタぐらいですが黒8ヒラキが

       絶好点。右下隅に手段はありますが・・・

隅は白後手セキ

       白1、3には黒4、6と対応し白イ抜きなら隅は手を

       抜きけます。白の後手セキなので黒ロとヒラキ満足

       ◆大差ではないが黒良しのワカレだと思います。

白反省:下辺ヒラキ正しい

       私は白×とノビたが白1、3から白5ヒラキが優でした。

       隅は前述のセキが残るし中も黒は忙しい。反省です。

左辺穏やかでゆっくりが黒の上策

       右下のワカレの後、左上は裾ガカリ定石へ進み定石継承の

       黒×でしたがそこは障らず黒1ツメが最適でした。すると

       白2と打ちたくなる。そこで黒3と上辺に向かうのです。

       白イは黒ロで眼形厚くなるので有難いですね。右下鉄壁の

       白△が活躍しにくい局面に黒は導くよう描きたかった。

       ◎お疲れ様でした。いきなり白失着し危なかったです。

       Nさんの碁は粋が良い。この姿勢をさらに磨きつつ冷静さも

       時折検討をされたら会心局生まれるでしょう。また次回。