H氏五子局(相手の辛抱手への配慮)

   有楽町囲碁センター指導碁常連H氏五子局。本局手厚い打ち回しと天元活用で

  白を屈服させ勝利局を予想させました。しかし白の辛抱手への配慮が足りずに

  油断もあっての無念大石憤死はもったいなかった。その具合伝えたい。

天元活用の分岐点

       黒32まで多少ぬるい箇所あるががっちり堅く対応されて

        います。上辺白32打ち込みに黒イとロどちらを選びますか。

       ▲天元をより活用するなら黒イか黒ロどちらでしょう。

治まられると厚みから天元幅が狭い感じあり

       黒1ツケは白をしたで活かし厚みを得る目的で打たれます。

       白2~8が一例。黒は厚みを得たが白は早治まりで安心。

        天元▲を活用するなら黒9の高き打ち込みでしょうか。

       この図打てますが上辺白を攻めて活用したい。Hさんは

てきぱきした打ち回しからのカケ

       黒1サガリ大賛成。以下黒13まで攻めの天元を活用です。

       なお黒11はカケツギが一眼確保で正しい。後で響きます。

       白14受けに黒15は黒17を含み好手。白16は一眼確保だが

       受けずに数手後の黒21カケが好判断。出口止まりました。

辛抱手に手抜きし薄くなるのは禁物

        白3~黒10まで進み仕方ないと白11辛抱。まだ完璧

        生きではないが外の利き筋でシノギります。続いて

        右側を黒16まで福欄せたのは頑張った手。悪くないが

        白17と割っていく。黒20まで実戦ですが黒一団に眼形の

        不安が残りました。お勧めの道を伝えます。

早生き・完璧生きが賢明

       手を抜いて右上得したのだから左側は黒1~5と眼形確保

       早生きが賢明でした。黒7まで△地は小だが完璧生きは   

       安心して後が打てるメリットあり。

       ◎お疲れ様でした。攻めて白を屈服させた箇所見事でした。

       ただ一段落した時には相手の気持ちや狙いも考えてみて下さい。

       そして力関係を認識しておくと安心。手抜きした箇所を相手に

       打たれた時は穏やかや安全対応も考慮されたら会心局は直ぐです。