下じょ会・石原氏三子快勝局

     下じょ会ラストは石原氏。普段は二子ですが今回は三子。きついが

     自分のスタイル・姿勢変わらず思い切り勝負されるので好勝負と

     なること多い。しかし本局は見事内容で快勝局でした。先ず画像を。

絶妙手コスミ

白趣向黒最善対応

       序盤からミス許されぬ緊張感の二子と比べ三子は解放感あり

       とのこと。それは上手も同じで試険手・冒険手が打ち易い。

       左上白2星に黒3ダイレクト三々されたので趣向の白5、7

       ハネ×ハネを試してみました。もちろんミスせず白15まで進む。

白番次の一手(定石)は?

        白17で一段落。黒は味良く生きて先手。外側白は厚くなく

        黒10に活力あるので少し黒良しと判定します。もし右上か

        左下どちらかに白あれば互角とみたいです。

        続く右上黒18シマリは好点。見合いの白19カカリに普段は

        受けが多いが黒20ハサミと積極的です。黒a・b動き出しを

        含み賛成。ただ両ガカリからの乱戦、期待していました。

        次に白はうっかり肝要な一手を逃してしまう。

肝要一本出る手・分断手段と味

        白1と一本出るのが定石。黒2ヒキと交換して白3が正しい。

        黒4に白5と補強。白a出切り手段と白×味を見る。直ぐには

        手を戻しにくいので黒も気にしながら戦うことになるでしょう。

        実戦白は言い訳出来ないミスをしました。

白手抜かり咎め黒這い

        白1トビの瞬間気づいたがさらりと黒2。もう白出は

        効果なく咎められました。なお黒×配慮し黒Aも有効。

        ミスした顔色隠し白2オシのとき黒3ノゾキはらしい手。

        白イならキカシで黒ロ。憎たらしい下手ですね。

  白△ツケにどう打つのが良いか。【黒番】

        左下のワカレはほぼ互角。簡明ですね。白右下カカリに受けず

        左上黒一子動き出しは最高のタイミング。△ツケはサバキ手。

        ここで黒は柔軟発想持ちたい。勝勢にぐっと近づいていました。

『ツケに相手せず』が最適

        先ずタケフ黒1を利かす。今なら白2受け。白を固めて

        いるようだが黒×は残る。そこで黒3切リが痛烈です。

        気になるのは白4連打ですが黒5と受けて澄まします。

        ▲本当に軽い。比べ上の白捨てるわけにいかず白イ、

        黒ロ以下白ホとなるが凄い厚み。黒大チャンス逃し・・・

  左上は互角のワカレだが白に後悔手順あり

       左上はこのようになりました。黒1、白2が利敵行為となり

       種石黒四子取られています。ただ上辺黒厚き姿となりほぼ互角。

       増々局面簡明になり白としては面白くなかった。右下黒25の

       切りは大胆だがこの局面では右上黒模様雄大で有力でした。

       ◆手順中白にチャンスあり悔しい。白12では先に上オシでした。

   白オシが正しい手順(実戦より勝る)

         先に白1オシなら黒2ノビとなる。そこで白3オサエ。

         準備オシ効果で黒キリは攻め合い負け。最強は黒4の

         ハサミツケです。すると白5~黒8連絡まで必然。続いて

         白9黒10抜きとなり部分的には白Aで大コウ。

         今直ぐ仕掛けると白に有効コウ立ては無い。ただし白11。

         これはコウ立て作り手段。相手すると白Aと仕掛け勝負。

         もし黒が上を守れば左辺連打し白も満足出来る。あまり

         上の黒地大きくないですね。白唯一のチャンス場面でした。 

二線コスミ受けは感服の一手

        右下隅捨て気味で黒が模様拡大した時は「軽く削減し右下を

        取り切り後半勝負になるな。」と思っていました。そこで

        白1ツケを敢行。黒ハネは白ハネ返し削減の調子がつく。

        黒ノビ対応も嬉しい。どう受けてもうまくいくなと。しかし

          黒2コスミ!「う~ん。」唸りました。白×動き出しを

        防ぎつつの受け。この瞬間白1の責任が重くなり、また左上

        白との連絡経路が怪しくなったのです。黒2は名手です

阿漕だが白の期待図紹介

           安易な黒2ヒキなら嬉しくて涙が出る。白3が先手で

        黒4となったと黒姿は凝り形ですね。続いて右下隅を

        白5と取り切ります。仮に黒6と広げても白7くらいに

        消せます。白3応援あるので安心。白良過ぎる図ですね。

        ◎序盤左側一帯簡明なワカレ二つはカ混沌局面派の私にとって

         痛かった。捨て石で簡明に良しと判断は見事。流石は石原氏。

        それと一番は上辺コスミ受け。よくぞ発見。素晴らしき発想です。

        3月17日(日)の下じょ会もよろしくお願いします。